「電気自動車のリセールってどうなの?」
気になりますよね、このままの流れが続けば電気自動車のシェアはかなり高まりそうです。
場合によっては自動運転かもしれませんね。
こんにちは、乗換えマイスターの@キノサンです。
今回は電気自動車のリセールって今どうなの!?についてわかりやすいく解説します。
電気自動車が気になる方や、そろそろ変えようと思うけど何がいいのかなとか思っている人におすすめです。
【結論】電気自動車のリセール
電気自動車のリセールは一言で言うと、”補助金を上手く使えば高い”状況です。
つまり補助金がそれなりだとリセールは悪い、補助金が多いとリセールは良い、と言えます。
高いと言っても5年落ちで新車価格の残価率60~70%ぐらいの予想ですが、維持費(税金・ガソリン代)が大きくカットされることが大きいでしょう。
車種で言うと、日産のリーフとトヨタのプリウスPHVがポジションでは一歩前にいます。
これについては各車種のところで詳しく説明していますので参考にしてみてください。
電気自動車は補助金が重要
前述の通り、電気自動車のリセールには補助金が大きく絡んできます。
補助金は大きく分けて、「国からの補助金」と「住んでいる自治体からの補助金」の2つがあります。
住んでいる自治体の補助金については、「全国の補助事業(地方自治体の支援制度)」にて確認しましょう。(東京が特に手厚いです)
国からの補助金は少しややこしいので、簡単に説明をします。
国からの補助金は大きく分けると3つあり、
- クリーンエネルギー自動車導入事業補助金(CEV補助金)
- 環境省補助金
- 経産省補助金
この中から1つを選択する形になります。
従来、国からの補助金と言えば①のことを指していましたが、普及にあたり②と③の選択肢も特別に設定されているようです。
その為、条件をクリアすれば経産省や環境省の補助金の方が高くなるようになっています。(下記参照)
CEV補助金について
クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(略:CEV補助金)はPHEV以上の環境に優しい車を購入する際に無条件でもらえる補助金です。
しかしグレード毎に料金が変わる場合もあるので、都度確認しましょう。
ちなみに日産リーフの場合は下記のような感じ。
経産省補助金について
CEV補助金の次に額が大きいことが多いのが経産省補助金。
対象は個人のみ(リースもOK)となります。
補助を受けるにあたり条件があります。
- 充放電器(V2H)/ 外部給電器(V2L)導入とあわせての車両購入であること
- 車両や設備の活用状況等のモニタリング調査に参画すること
- 災害が起こった場合、可能な範囲で自治体に協力すること
②、③はまだいいとして、①が大きな条件です。
V2Hは「vehicle to home」、V2Hは「vehicle to load」の略でEVなどの大容量電池を搭載する電動車から、家電機器などに給電を行うことを意味します。
その為の工事や設備導入が必要となります。
V2Hに対しては「本体の1/2(最大75万円)」、V2Lに対しては本体の1/3(最大50万円)および、工事費最大40万円が別途補助されます。
自動車以外にも住宅環境を巻き込んだ設備投資が可能なには向いている補助金です。
V2H、V2Lについてはこちらの記事が参考になります。
EVに関する素朴な疑問や不安を自動車ジャーナリストの大音安弘氏がばっちり解決します…
環境省補助金について
条件を突破すれば最も額の大きい補助金です。
対象は個人の他法人も対象。
条件として、
- 自宅/事務所等の電力を再生可能エネルギー100%電力を調達すること
- 政府が実施する調査にモニターとして参画すること(4年度に渡り毎年1回程度のアンケート調査に協力)
があります。
こちらも②はまだいいとして、①がやや重いので慎重に判断しましょう。
ちなみに既に100%電力となっているご家庭もOKです。
再エネ100%電力については、環境省が出している資料を確認しましょう。
こちらもV2Hに対しては「本体の1/2(最大75万円)」、V2Lに対しては本体の1/3(最大50万円)および、工事費最大40万円が別途補助されます。
国からの補助金まとめ
補助金をまとめると、「車のみの購入か」「セットで再生可能エネルギーに切り替えるか」「V2Hを同時購入するか」で結果が変わるということです。
CEV補助金 | 環境省補助金 | 経産省補助金 |
車両のみ | 車両+100%再エネ | 車両+V2H |
+地方自治体の補助金。
次に現在販売されている各車種のリセールバリューとそれぞれの補助金を紹介します。
リーフのリセール
まずは日産の電気自動車の代名詞リーフ。
62KWHバッテリーとなり航続距離が458kmになりました。(WLTCモード)
リーフは現在にモデルが2代目で発売から4年目。
モデルチェンジのタイミングとしてはまだ新車もありな時期です。
そんなリーフのリセールを見てみましょう。
新車から3年落ちです。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
S | 3,150,360円 0.5~6.9万km 7件 | 165~200万円 180万円 57% |
X | 3,513,240円 0.8~9.8万km 30件 | 135~210万円 180万円 51% |
G | 3,990,600円 0.1~12.3万km 90件 | 122~220万円 190万円 48% |
ニスモ | 4,032,720円 0.3~2.8万km 15件 | 190~255万円 230万円 57% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【3年落ちの平均残価率】
53% |
これだけ見るとリーフのリセールは高くないですね。
リーフの補助金は下記のようになります。
CEV補助金 | 環境省補助金 | 経産省補助金 |
42万円 | 80万円 | 60万円 |
+
地方自治体の補助金 |
車だけを購入するとした場合、東京都だと別途45万円の補助金が出るので、CEV補助金と合わせると87万円となります。
「ニスモ」で考えた場合、5年落ちでの買取額は200万円予想なので、補助金を考慮した5年後の残価率は63%となります。
ここに「再エネ100%電力調達」等を組み合わせれば更にリセールを高めることは可能です。
電気自動車の場合、「車両(財産)の一定期間保有義務」というのがあり、3年又は4年の保有が義務付けられています。(処分制限期間と言う)
大体の車は4年になりますが、モデルチェンジのタイミングを上手くコントロールすれば4~5年落ちでもそこそこのリセールで切り抜けられます。
更に維持費が格段に少ない(燃料代や税金)ので流れに乗ると大きなコストカットになるでしょう。
電気自動車への切り替えは慎重に
補助金を最大限確保する場合、多くのケースでは充電インフラや自宅の電力などの問題も巻き込みます。電気自動車に切り替えた後、ガソリン車にモデルというのは中々困難なので長期的ビジョンが重要です。
ちなみに補助金は中古車の場合もありますが、格段に内容がしょぼくなりますので、基本は新車から入るのがおすすめです。
アウトランダーPHEVのリセール
三菱の電気自動車と言えば「プラグインハイブリッドEVシステム」(PHEV)の、アウトランダーPHEVが有名です。
EV単独で走れる距離は約60km、ハイブリッドシステムの燃費は約16.4km/Lです。
PHEVはプラグインハイブリッドなので、EV(電気自動車)とハイブリッドの両方を使い分けて走る事ができます。(ガソリンタンクは45L)
ちなみにアウトランダーは間もなくフルモデルチェンジの為、新型を狙うのがおすすめです。
エクリプスクロスでもPHEVはあり、そちらは出たばかりなので購入のタイミングとしてはおすすめ。
リセールバリューを見てみます。
新車から5年落ちです。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
M | 3,596,400円 2.7万km 1件 | 165万円 46% |
Gセーフティパッケージ | 3,882,600円 1.0~17.7万km 55件 | 133~232万円 195万円 50% |
Gナビパッケージ | 4,233,600円 1.5~13.2万km 58件 | 155~232万円 200万円 47% |
Gプレミアムパッケージ | 4,590,000円 1.3~9.4万km 12件 | 160~250万円 205万円 45% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【5年落ちの平均残価率】
47% |
5年落ちの残価率はよくて新車価格の50%ぐらいです。
アウトランダーPHEVの補助金は下記の通りです。
CEV補助金 | 環境省補助金 | 経産省補助金 |
21.2万円 | 38.5万円 | 28.8万円 |
+
地方自治体の補助金 |
車だけを購入するとした場合、東京都だと別途45万円の補助金が出るので、CEV補助金と合わせると66.2万円となります。
「Gナビパッケージ」で考えた場合、5年落ちでの買取額は200万円なので、補助金を考慮した5年後の残価率は56%となります。
ここに「再エネ100%電力調達」等を組み合わせれば更にリセールを高めることは可能です。
プリウスPHVのリセール
トヨタのエコカーと言えば現状はMIRAIではなくプリウスPHVですね。
EV単独での走行距離60km、ハイブリッドでの燃費は30.3km/Lのプラグインハイブリッドです。
プリウスPHVは現在2代目で発売から4年目です。
まだモデルチェンジはなさそうなので、新車購入にも適したタイミングです。
リセールバリューを見てみます。
こちらも新車から3年落ちです。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
S | 3,261,600円 1.0~9.1万km 22件 | 155~245万円 200万円 61% |
Sナビパッケージ | 3,666,600円 2.0~6.6万km 12件 | 190~232万円 210万円 57% |
S GRスポーツ | 3,711,960円 0.6~16.4万km 37件 | 166~290万円 250万円 67% |
SナビパッケージGRスポーツ | 4,116,960円 0.4~18.1万km 13件 | 170~295万円 255万円 62% |
A | 3,807,000円 0.7~10.4万km 15件 | 155~265万円 210万円 55% |
Aレザーパッケージ | 4,066,200円 1.4~10.4万km 3件 | 155~240万円 205万円 50% |
Aプレミアム | 4,222,800円 2.4~5.7万km 11件 | 185~255万円 221万円 52% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【3年落ちの平均残価率】
58% |
単純に新車価格比だと、これまでの車種の中では最もリセールが高いのがプリウスPHVです。
プリウスPHVの補助金は下記の通りです。
CEV補助金 | 環境省補助金 | 経産省補助金 |
22万円 | 40万円 | 30万円 |
+
地方自治体の補助金 |
単純に車だけを購入する場合、東京だと45万円の補助金が出るので、CEV補助金と合わせると67万円となります。
最も売れ筋である「S GRスポーツ」で考えた場合、5年落ちでの買取額が悲観的に200万円だとしても、補助金を考慮すると5年後の残価率は66%となります。
ここに「再エネ100%電力調達」等を組み合わせれば更にリセールを高めることも可能となります。
その他の国産車
国産車でいう電気自動車、PHVのメインは上記3車種です。
新しい最近投入されているモデルを紹介します。
Honda e
ホンダが投入した電気自動車です。
現行モデルのフィットと見た目のコンセプトが似ている気がします。
車両価格が高い(400万円台)割に、充電走行距離が283km(WLTCモード)というのを理解してくれる層がどれだけいるか。
今後に期待です。
MX-30
マツダのEVです。
こちらも400万円台に対して、航続距離256km(WLTCモード)というのが現段階ではネックになるでしょう。
完全な対抗馬としてはリーフになるでしょうが、価格は同じぐらいでも相手は約200km多く走れるのでこちらも今後に期待。
MIRAI
日本が誇るトヨタの新型燃料電池車のMIRAI。
2020年にフルモデルチェンジがあり2代目がスタートしましたが、まだデータがないので、1代目のリセールを紹介します。
MRAIのリセール
4年落ちです。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
ベース | 7,409,600円 0.3~9.7万km 19件 | 75~180万円 150万円 20% |
型落ちというのはあるとはいえ、新車から4年落ちで残価率20%は少々悲しいですね。
けれども挑戦は時には犠牲を要します、2代目に期待しましょう。
ちなみにMIRAIの場合はFCVというジャンルになるので、補助金が多くなります。
CEV補助金 | 環境省補助金 | 経産省補助金 |
117.3万円 | 140.3万円 | 140.3万円 |
+
地方自治体の補助金 |
東京都の場合は車の購入だけでも110万円の補助金が出るので、最低でも約230万円の補助金がある計算になります。
それを踏まえて、今後どこまでリセールがあがっていくのか楽しみですね。
今のところは補助金を考慮してもFCVはEV又はPHEVに惨敗しています。
まとめ
以上、電気自動車のリセールバリューについての紹介でした。
補助金をどこまで得るかと、モデルチェンンジのタイミングによっては、そこまで悪い結果にはならなさそうな気がします。
車種でいうと現行ではリーフとプリウスPHVが一歩前にいるような気がします。
既に戸建てでクリーンエネルギーに対して取り組みを進めている方にとっては、十分ありだと思います。
ぜひ色々参考にしてみてください。
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