- 匿名で査定額を知るには買取店に電話がベスト
- 電話をするのはJPUC加盟の買取店にしよう
- 査定額を知った後に気をつけること
- まとめ
・記事の信頼性
私(キノさん)は車の買取業界で10年、約2500台の出張査定・買取をしてきました。車買取店の状況、心理もわかるので、記事の信頼性にも繋がると思います。
1. 匿名で査定をするには買取店に電話がベスト
最初に結論を申し上げますと、
・匿名でできるだけ正確な査定額を知ることはほぼ不可能(たまに名前を聞かれない店もある)
・匿名で価格を知れる方法はネット上のシステムに限られており、価格の精度がかなり低い
・個人情報(名前・電話番号)を伝えてしまってもリスクを減らしたやり方を選択する方が総合的にパフォーマンスが高い
電話の場合ですが、まずは「電話で概算の買取価格を教えてもらえますか?」と質問をし、OKであれば車の詳細を伝えて電話で査定をしてもらいましょう。「電話ではできない」というところもあるかもしれませんが、その場合は運が悪かったと思い電話を切りましょう。
会話の中で当然名前は聞かれますが、「今回は大体の価格が知りたかっただけなので、また用があればこちらから問い合わせをしますね」と答えておけば、良心的な担当者の場合はすんなり終えることができます。今すぐ売る気がない場合はしっかりとその意思を伝える事を意識しましょう。
精度の高い価格を知るために詳細な情報を伝えましょう
具体的に伝えるべき情報は下記です。聞かれなくても一応伝えた方がベターだと思います。
- 初年度登録年月、車台番号(車検証に記載があります)
- 現在の走行距離、車の色(車に乗れば確認できます)
- 装備(ナビの有無、その他購入した車の標準装備ではなくオプションで装着しているもの)
- 車の状態(傷がどこにどの程度あるか、車内に目立つ汚れはあるか)
以上の情報で、親切な担当者であれば大体5万円〜10万円幅ぐらいに収まる現実的な買取額を教えてくれます。買取店によっては、出張査定に経費をかけるよりも車を見ずにできるだけ効率的な買取をしようとしている会社や営業所もあります。買取店の数も多く、またそれ以上に働くスタッフの数も多いですが、親切な担当者に当たった場合は名前を聞いてなんでもその人に聞く様にすると良いと思います。
最大値と最小値を聞く
もし電話で曖昧なことしか言われなかった場合は、最大に評価したとしてどのくらい出せるか、安くてもいくら以上になりそうか、と上下の幅を教えてもらうことで大体の価格を知ることもできます。
メーカーの公式下取りサイトを使っても下取り予想額を知ることができる
自動車メーカーが公式に公開している下取りシミュレーションサイトというのがあります。個人情報は何も入力しないのでweb上だけですぐに完結できます。その代わり、入力情報が少ないので価格の精度が正直低いです。とはいえざっくりしたイメージだけでも持ちたい方には良いと思います。
≫TOYOTA 下取り参考価格シミュレーション
≫NISSAN 下取り参考価格シミュレーション
中古車小売価格から予測することもできるが、あまりあてにならない
「カーセンサー」や「グーネット」などの、中古車小売サイトの価格を見て大体の予測をするということもできますが、あまりあてにならないというのが正直なところです。
その理由は、
- 掲載されている車両は売れ残っている車両であること(価格に問題があるから売れ残っている可能性もある)
- 小売店が得ようとしている利益はそれぞれ違うから
- 軽自動車、普通車、輸入車等それぞれで在庫リスクが異なり、1台に乗せる利益が異なっている為
と言えます。以前では、軽自動車1台あたりの販売粗利益は10万円前後と言われていましたが、最近の主流は車両額としてはオークションからの仕入れ値と変わらないところで設定し、車検やオプション、保険などのアフターサービスで利益を出すという方法と言われています。どちらにしても一般のお客様からすると中々精度の高い査定額というのは計りきれないのであまり良い方法とは思いません。
一括査定サービスに申し込みするのは、一番結果から遠ざかる
匿名で精度の高い車の価格を知るということは、業者からの連絡ややり取り等のストレスを抱えたくないということの裏返しです。一括査定サービスに申し込みをすることは、その目的からは一番遠ざかるのでやめましょう。別の記事でも紹介しますが、一括査定サービスの仕組みとしてサービスに加盟している買取店は案件獲得1件毎にコストがかかっていますので、できるだけ実車査定ができる様に話をしてくる為です。
2. 電話をするのはJPUC加盟の買取店にしよう
買取店は今では全国にたくさんありますが、できるだけ親切な買取店、親切な担当者に対応してもらう為には、JPUC加盟の買取店に依頼をする様にしましょう。
≫ JPUC憲章/行動基準
万が一何かトラブルに巻き込まれた際も相談窓口が設置されているから安心
実際に話が進んで、実車査定や契約となった場合に万が一何かトラブルが起きてしまっても、JPUCの相談窓口が設置されている為比較的安心してサービスを受けることができると言えます。全国規模の会社が数十社加盟していますので、是非確認をしてみてください。
3. 査定額を知ったあとに気をつけること
匿名にせよ名前を出しているにせよ電話で大体の査定額を知った後、価格に納得がいけば実際に車を見てもらうという流れになります。
ここで重要なことは、電話で概算の査定をしてもらう際、車の情報をできるだけ細かく伝えておかないと電話での価格と実車査定をした後の価格に差異が生じてしまうことがあるということです。
例えば、
- 査定をしたら事故修復歴車ということがわかり、電話で聞いた価格よりも実車査定後の価格が下がってしまった
- 車に何も異常はなかったが、ついていると思っていた装備がないことがわかり価格が電話で聞いた額よりも下がった
上記の2例において、2番目の例は電話の際に詳細を話しておくことで防げた事と言える為です。電話で聞いていた価格であれば車を売る契約しようと思っていたが、価格が下がるのであればまだ売れないということになると、お互い時間のロスということにもなってしまいます。
実車査定は買取店も契約できることを少しは期待して現場に来ますし、お客様もその為だけに時間を空けるという貴重な時間を使うことになるので、できるだけ空振りを少なくした方が有益と言えます。
4. まとめ
車の売却価格を匿名で知る方法についてまとめます。
- 匿名で知れる価格の精度は低い為、JPUC加盟の買取店に電話で査定額を確認しましょう
- 電話で伝える車の情報はできるだけ細かく伝えましょう、その方が査定額の精度が高まります
- 匿名で価格だけ知りたいという様なお客様は一括査定サービスを利用するのはやめましょう
- 詳細を伝えたけど、実車査定後、事故修復歴が見つかり価格が下がってしまった場合は受け入れましょう
車の買取サービスは各社ガツガツ営業してくる雰囲気があり、利用される方がストレスを感じるのは確かですが、できるだけリスクを減らす方法はあるので有効活用して豊かなカーライフを送りましょう。