・本記事の信頼性
この記事を書いている私(キノさん)は、これまで中古車査定士として10年のキャリアと2,500台の査定・買取をしてきました。相続した車の査定・買取の経験も十分にあると思っており、記事の信頼性担保にも繋がると思います。
1. 車両に見合った業者に査定を依頼するのがお得
車の売却というと乗用車の売却が一般的ですが、買取の業界には様々なジャンル(乗り物)に応じたプレイヤー(買取業者)が存在しています。
多くの車買取業車はトラックの買取もできたりバイクもできたりしますが、専門性のない分野での査定価格は実際は低くなりやすかったりします。その為色んな車を一つの業者にまとめて売却するのはあまりお得とは言えません。
色んな業者に依頼をすることはその分手間がかかりますが、数十万円〜数百万円の手元に残るお金が変わる可能性がありますので、売却する車に適した業者に査定してもらう事をお勧めします。
- 乗用車系(軽自動車(軽トラ含む)、普通車、輸入車、商用車(バン))
- トラック系(ダンプ、平トラック、クレーン付き)
- 重機建機・農機具系(フォークリフト、ユンボ、田植え機、トラクター)
- 2輪車(バイク)系
の4つに分けて解説します。
1−1. 乗用車
乗用車の場合は住んでいる地域にある車買取の専門業者に依頼しましょう。購入したディーラーや販売店に買取り・引き取ってもらうことは、安めの査定になることが多く、価格だけで言うとあまりお勧めできる選択ではありません。
買取業者に査定の依頼をする場合は、JPUC(ジェイパック)という「車の買取業界の健全化を目的とした団体」に加盟している買取業者がお勧めです。
本記事ではJPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)について詳しく解説します。車の買取業界では参入企業が増えた結果、サービスの品質が会社毎に異なる状況が続いています。この記事を読む事で、JPUCに加盟している業者はどんなところか、J[…]
価格を取るなら「一括査定」、手間とのバランスなら「個別に業者に依頼」
一括査定と個別に業者に依頼をするメリットとデメリットは下記の内容です。
メリット | デメリット | |
一括査定 サービス | ・1回で複数社に依頼できる ・価格が高くなりやすい | ・電話の対応する回数が多い ・査定の対応に手間がかかる |
個別に業者に 買取依頼 | ・依頼する業者の数を選べる | ・価格の妥当性がわかりにくい |
一括査定サイトは複数あるが中身はほぼ同じ
一括査定を利用する時は一括査定サイトを経由します。一括査定サイトはネットで検索すると複数出てきますが、登録している幾つかの買取業者が査定してくれるということで内容はほぼ同じです。中でのお勧めは、安心車.jp、カービュー、ズバット車買取比較です。どこもJPUC加盟の買取業者が入っている為安心できます。一括査定について詳しく解説した記事もありますので、興味があれば参考にしてみて下さい。
≫安心車.jp
≫中古車買取ならカービュー
≫ズバット車買取比較
個別に依頼する際のお勧め買取業者
ガリバー
車買取業界のパイオニアであるガリバーは、現在大型店舗での中古車販売や、カーリース、カーシェアなど買取を含め中古車の複数のサービスを運営している企業です。査定の現場でお客様から印象を聞いたりすることもありますが、あまりガリバー社を悪く言うお客様は多くな印象です。東証一部上場企業でもあるので、安心して査定を依頼できる先と言えます。
≫あなたの愛車は今いくら?ガリバーの【無料査定はこちら】
カーセブン
全国で車買取サービスを提供しているカーセブンも安心して査定を依頼できる1社です。社長がJPCUの代表理事をしており、企業の姿勢やお客様対応がしっかりしていることがポイントです。
≫安心高額査定のカーセブン!
1−2. トラック
私は乗用車専門の中古車査定士の為、トラックの査定はかなり難しいと感じています。おそらく多くの車買取業者がその様な認識で査定をしている為、できるだけ高く売りたい場合はトラック専門の業者に依頼をしましょう。
≫トラックの超高額買取りなら【トラック買取.com】
1−3. 重機・建機・農機
フォークリフトやホイールローダー、トラクター等は動くかわからない様な状態でも、海外で強い需要がある為高額で売れる可能性が高い車です。いずれも車にコーションプレートというプレートがついていて型式や車の番号が書かれています。この情報がわかると口頭でも大体の価格がわかる場合が多いので見つけておきましょう。
≫建機買取.コム
≫重機の超高額買取りなら【重機買取.com】
1−4. バイク
バイクも乗用車専門の買取業者では中々しっかりとした査定ができない場合が多いと言えます。バイク買取専門店のバイクワンは、全国対応可能な上、事故車や不動車の買取も対応しているので暫く乗っていない様なバイクでも高額査定を期待することができます。
≫バイクワン
2. 売却に必要な書類
乗用車、トラックは書類がほぼ同じです。重機・建機・農機はナンバープレートがなく、名義変更に必要な書類はありません。車に付属の書類等があれば渡す様にしましょう。バイクの場合、排気量に応じた書類が必要となります。
乗用車・トラック
査定額が100万円を超える場合
- 車検証(自動車検査証)
- 被相続人の戸籍謄本又は除籍謄本(死亡の日付が記載されていること、相続人全員の記載がある書面)
- 相続人全員の印鑑証明書(取得から3ヶ月以内)
- 委任状(代表相続人の実印を押印)
- 譲渡証明書(代表相続人の実印を押印)
- 遺産分割協議書(相続人全員の押印が必要)
査定額が100万円以下の場合
- 車検証(自動車検査証)
- 被相続人の戸籍謄本又は除籍謄本(死亡の日付が記載されていること、相続人全員の記載がある書面)
- 代表相続人の印鑑証明書(取得から3ヶ月以内)
- 委任状(代表相続人の実印を押印)
- 譲渡証明書(代表相続人の実印を押印)
- 遺産分割協議申請申立書(代表相続人の記載と実印の押印)
軽自動車
- 車検証(自動車検査証)
- 申請依頼書(被相続人の認印を押印)
バイク
- 調査中
3. 契約する業者は慎重に選ぶ
普段よりも慎重に売却する業者は選びましょう。担当者が信頼に値する人間かよく観察することが大切です。
なぜなら相続時の売却は、戸籍関係の機微な書類や遺言書などの後日返却を求める書類等が含まれる為、何かトラブルがあった場合は非常にストレスがかかる状況だからです。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。
相続しても不要なものはいろいろと出てきますが、しっかりと価値のあるものもたくさんあります。
適切な業者に適切な評価してもらって、故人の遺産をしっかりプラスのものに変えていきましょう。