本記事では「日本の車の維持費は国際的にみてどうなのか」について解説します。
特に自動車離れが進んでいる昨今においては、維持費が高いこともその要因と言われていますよね。
この記事を読むことで
- 日本の車の維持費は世界的に見て高いのか?安いのか?
- 各国の車の維持費
について理解することができます。
—結論—
日本の車の維持費は決して高くはない(アメリカよりは高いが、ヨーロッパよりは安い)
「自動車税」と「重量税」は高いが、燃料(ガソリン)税は安いと税の種類に依ってパフォーマンスが異なる
軽自動車で見ると、アメリカと同じぐらい維持費は安いと言える
—詳しくは記事内容へ—
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1. 日本の車の維持費
・維持費に関わるのは5つの税金
2. 世界から見る日本の車の維持費
・自動車税は高い
・取得税の税金はヨーロッパが高い
・燃料(ガソリン)税は安い方
・総合的な維持費では高くはない
3. まとめ
1. 日本の車の維持費
現在車を保有すると、下記が維持費として発生します。
- 燃料代
- 車検費用
- 自動車税
- 自動車保険
- 駐車場代
この中で、いわゆる維持費が高いと言われているのは、
- 燃料代(日本はガソリンが高い?)
- 車検費用(車検制度は日本独自だから)
- 自動車税(国際比較で高いのでは?)
です。
なぜなら自動車保険と駐車場は、本人の意思によって安くすることも可能です。
例えば、「車両保険を付けない」とか「遠くても安い駐車場を探す」とか。自動車保険に入らないという選択をすることさえ可能です。
ただし上の3つは車を使用する上で必ず決まった料金を支払わなければいけないものであり、
- 燃料代→燃料税(ガソリン税)
- 車検費用→重量税(主には)
- 自動車税
と、車の維持費とは税金の話ということが言えます。
維持費に関わるのは5つの税金
車の維持費の比較をする上では、上記の3つの税金に「消費税」と「所得税」を加えた5つの税金をみていきます。
- 燃料税(ガソリン税)
- 重量税
- 自動車税
- 消費税
- 取得税
2. 世界から見る日本の車の維持費
それでは実際に世界と比較して、日本の車の維持費(維持するのに支払う税金)は高いのかについて検証します。
自動車税は高い
参照元:ベストカーWeb
上の図を見てわかる通り、「自動車税」と車検時に支払う「自動車重量税」を加えた「保有段階の車体への課税」として見ると、
ドイツの2.8倍
フランスに至ってはそもそも課税していない
アメリカの約31倍
とかなり高いということがわかります。
日本は車単体に対する税金が高いんですね。
取得時の税金はヨーロッパが高い
しかし同じ図をみてわかる様に、取得時の税金では日本の「取得税」と「消費税(10%)」に対し、
ヨーロッパでは、「付加価値税」がかなり高いということが言えます。
これはヨーロッパが福祉の先進国で、消費税が高いことも関係しています。
燃料(ガソリン)税は安い方
参照元:財務省
上の図はOECD35か国における、1Lあたりのガソリンの税率のグラフです。
日本のガソリン税は45.6%(実は100円のガソリンの45.6円は税金!)ですが、35か国中31位です。(高い方から31番目)
45.6%自体は高い数値ですが、海外全体で見た中では決して高くはありません。
また小売価格が29位、税負担額も31位なので、日本は燃料税では恵まれている方(アメリカ・メキシコ、オーストラリア・カナダが無茶苦茶安すぎる)ということがわかりました。
総合的な維持費では日本は高くはない
参照元:財務省
上の図は2000ccの車両を年間1,000Lガソリン消費すると仮定した、1年間の税負担のグラフです。取得時に一括課税されるものは7年保有を前提としています。
ここから言えるのは、
しかし燃料税なども考慮するとヨーロッパ諸国の方が維持費が高くなる。
ということです。
更にこれは日本の普通自動車の前提にしていますので、軽自動車の場合はアメリカまではいかなくとも、かなり世界水準としては安いと言えます。
(軽自動車は自動車税と重量税が普通自動車に比べかなり安い)
3. まとめ
以上、日本の車の維持費ついて検証しました。
結論としては、
- 車の維持費は世界的には”普通”(アメリカよりは高いが、ヨーロッパよりは安い)
- 高いのは自動車税と重量税。燃料(ガソリン)税は安い
- 軽自動車は世界的に安い
ということでした。
高いと言われているのは、普通自動車の「自動車税」と「重量税」なので、
これは普通自動車の販売促進の側面が絡んでいると思われます。
ということで日本だけが自動車の保有に不利な状況ではないということでした。
しっかりお金を稼いで乗りたい車に乗りましょう!
それにしてもアメリカは羨ましいですねぇ。。