「パッソのリセールってどうなの?」
「パッソを買うなら何がおすすめ?」
そんな疑問を解決します。
トヨタで最も小さいコンパクトカーになる「パッソ」(長3650×幅1665×高1525mm)。
コンパクトかつ可愛らしい見た目で特に女性から支持の多い車です。
今回はそんなパッソについてリセールバリューを中心に詳しく解説します。
3年〜10年後の買取相場や、リセールが高いグレード、これからパッソを買う場合のポイントなども紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
【結論】パッソのリセール
結論から言うと、パッソのリセールは低いです。
下記が経過年数別の残価率を記載したもの。
経過年数 | 残価率 |
3年落ち(H30年) 700系後期 | 49%(44~59) ★☆☆☆☆ |
H30/10:後期モデルにマイナーチェンジ | |
5年落ち(H28年) 700系前期 | 29%(20~37) ★☆☆☆☆ |
H28/4:700系にフルモデルチェンジ | |
7年落ち(H26年) 30系後期 | 12%(10~16) ★☆☆☆☆ |
H26/4:後期モデルにマイナーチェンジ | |
10年落ち(H23年 30系前期) | 4%(2~9) |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
※残価率は全グレード平均(カッコ内は各グレードによる幅)
※オプション費用と値引きは考慮せず
3年で新車の約半分、5年で7割減、7年で9割減と、10年も経過するとほぼ廃車になるような車です。
正直リセールはあまり高くないパッソですが、コンパクトな見た目と価格の安さ、燃費もリッター20km台と魅力的な要素もありますね。
軽自動車は嫌だけど、大きな普通車も嫌な特に若い方や女性にぴったりな車ではないでしょうか。
リセールは全体的には低いですが、中でもリセールの高いグレードを選んでおけば、そのダメージを軽減させることはできます。
現行モデルで言うと、「モーダ」「モーダチャーム」「モーダGパッケージ」がおすすめ。
リセールが低いので次のフルモデルチェンジで乗換えるか、乗り潰すつもりで買うと良いと思います。
あと3年前後でフルモデルチェンジになる可能性があるので、今から買うなら中古車もおすすめです。
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経過年数・グレード別のリセール
パッソのリセールバリューを経過年数とグレード別に見ていきます。
3年後のリセール:残価率49%
パッソの3年後のリセールを、3年落ちのオークション相場から見ていきます。
3年落ちは現行モデルである700系後期。
2WDと4WDがありますが、殆どのユーザーが2WDを購入しているので2WDに絞って見ていきます。
【調査条件】
- 過去3ヶ月のオークションデータより
- 平成30年式、装備と色は絞り込みなし
- 事故歴なし、内外装の状態良好として
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
X | 1,177,200円 0.6~11.4万km 11件 | 40~60万円 55万円 47% |
XS | 1,242,000円 0.1~5.1万km 33件 | 40~75万円 55万円 44% |
XLパッケージS | 1,344,600円 0.1~5.5万km 44件 | 45~83万円 65万円 48% |
XGパッケージ | 1,474,200円 0.7~0.8万km 2件 | 60~70万円 65万円 44% |
モーダ | 1,533,600円 0.3~4.8万km 12件 | 56~125万円 80万円 52% |
モーダGパッケージ | 1,695,600円 0.4~1.6万km 14件 | 85~112万円 100万円 59% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【3年後の平均残価率】
49% ★☆☆☆☆ |
最も売れているのは「XLパッケージS」ですが、リセールが高いグレードは、「モーダ」と「モーダGパッケージ」という結果に。
5年後のリセール:残価率29%
5年後のリセールを、5年落ちのオークション相場から見ていきます。
5年落ちは700系前期モデルです。
【調査条件】
- 過去3ヶ月のオークションデータより
- 平成28年式、装備と色は絞り込みなし
- 事故歴なし、内外装の状態良好として
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
X | 1,150,200円 0.5~14.2万km 65件 | 12~40万円 23万円 20% |
XS | 1,215,000円 0.6~13.2万km 50件 | 12~50万円 28万円 23% |
XLパッケージ | 1,252,800円 1.0~11.3万km 31件 | 20~56万円 35万円 28% |
XLパッケージS | 1,317,600円 0.1~13.1万km 111件 | 15~65万円 39万円 30% |
モーダ | 1,431,000円 1.1~14.6万km 35件 | 23~75万円 50万円 35% |
XGパッケージ | 1,447,200円 0.6~8.5万km 15件 | 17~50万円 35万円 24% |
モーダS | 1,495,800円 0.5~14.7万km 136件 | 24~78万円 56万円 37% |
モーダGパッケージ | 1,657,800円 0.4~12.2万km 69件 | 23~83万円 56万円 34% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【5年後の平均残価率】
29% ★☆☆☆☆ |
ここでも「モーダ」系のグレードが比較的リセールが高いことがわかります。
7年後のリセール:残価率12%
7年後のリセールを7年落ちのオークション相場から見ていきます。
7年落ちは1つ前の型である10系です。
【調査条件】
- 過去3ヶ月のオークションデータより
- 平成26年式、装備と色は絞り込みなし
- 事故歴なし、内外装の状態良好として
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
X | 1,257,709円 1.6~31.6万km 58件 | 5~23万円 12万円 10% |
XLパッケージ | 1,293,055円 1.6~13.7万km 80件 | 3~34万円 15万円 12% |
プラスハナCパッケージ | 1,355,891円 0.7~19.1万km 24件 | 12~23万円 15万円 11% |
XGパッケージ | 1,356,873円 1.5~19.9万km 32件 | 7~28万円 13万円 10% |
プラスハナ | 1,444,255円 2.1~19.5万km 31件 | 7~34万円 17万円 12% |
プラスハナGパッケージ | 1,501,200円 1.2~15.9万km 39件 | 12~50万円 22万円 15% |
G(1300cc) | 1,471,745円 1.1~3.3万km 2件 | 17~27万円 23万円 16% |
プラスハナ(1300cc) | 1,605,273円 3.1~8.3万km 3件 | 17万円 11% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【7年後の平均残価率】
12% ★☆☆☆☆ |
7年落ちになるとグレードに依らず、ほぼ10万円台〜20万円前後の買取額に。
走行距離が少なくても値段はあまり上がらないので、年式によるダメージが大きいでしょう。
10年後のリセール:残価率4%
10年後のリセールを10年落ちのオークション相場から見ていきます。
10年落ちは1つ前の10系の前期です。
【調査条件】
- 過去3ヶ月のオークションデータより
- 平成23年式、装備と色は絞り込みなし
- 事故歴なし、内外装の状態良好として
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
X | 1,090,000円 1.1~10.0万km 15件 | 0~17万円 3万円 3% |
Xユルリ | 1,130,000円 2.4~14.0万km 67件 | 0~20万円 3万円 3% |
プラスハナ | 1,295,000円 1.9~12.6万km 19件 | 0~12万円 3万円 2% |
プラスハナアプリコットコレクション | 1,335,000円 1.8~5.7万km 3件 | 5~23万円 12万円 9% |
G(1300cc) | 1,325,000円 2.4~10.0万km 8件 | 0~15万円 4万円 3% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【10年後の平均残価率】
4% |
10年落ちでの買取はほぼ一桁万円です。
コンパクトカーの10年落ちは、軽自動車よりもリセールが低い場合が多いです。
パッソのリセールの特徴
経過年数別のリセールをまとめてみます。
経過年数 | 残価率 |
3年落ち(H30年) 700系後期 | 49%(44~59) ★☆☆☆☆ |
H30/10:後期モデルにマイナーチェンジ | |
5年落ち(H28年) 700系前期 | 29%(20~37) ★☆☆☆☆ |
H28/4:700系にフルモデルチェンジ | |
7年落ち(H26年) 30系後期 | 12%(10~16) ★☆☆☆☆ |
H26/4:後期モデルにマイナーチェンジ | |
10年落ち(H23年 30系前期) | 4%(2~9) |
モデルチェンジというよりは、年数に比例してリセールが下がります。
リセールの高いグレードは、現行モデルでは「モーダ」、旧モデルでは「プラスハナ」。
基本的に上のグレードを選んだ方が後々のリセールは高いと言えるでしょう。
リセールが落ちるタイミング
パッソのリセールは、モデルではなく経過年数に比例して一律に落ちますが、具体的に見ていきます。
※グレード:モーダにて
モデル (グレード) | 平均買取額 (前年との差) |
当年もの (モーダ) | なし |
1年落ち (モーダ) | 100万円 (残価率64%)-① |
2年落ち (モーダ) | 80万円 (−20万円)-② |
3年落ち (モーダ) | 80万円 (±0万円) |
H30/10:後期モデルにマイナーチェンジ | |
4年落ち (モーダ) | 65万円 (−15万円) |
5年落ち (モーダ) | 53万円 (−13万円) |
H28/4:700系にフルモデルチェンジ | |
6年落ち (プラスハナ) | 25万円 (−28万円)-③ |
7年落ち (プラスハナ) | 20万円 (−5万円) |
ところどころ大きく落ちている年がありますね。
特に落ちが大きいところを説明します。
①1年落ち:購入直後のリセールが低い
1年落ちの新車残価率が64%ということで、この時点でかなり低め。
スタート時点で既にリセールが低いことが後々のリセールにも影響を及ぼしています。
今回は高リセールのモーダで調査しましたが、X系のベースグレードだと更に残価率が低い結果となります。
②2年落ち:高年式の間は1年での落ち幅が大きい
購入直後から既に残価率が低いパッソですが、高年式の間(新車から3年以内ぐらい)は1年1年の落ちが大きいと言えます。
初めの3年で新車価格の半分ほどは失ってしまうので、1年落ちや2年落ちで手放す可能性がある場合、パッソは向いていません。
③6年落ち:フルモデルチェンジで大きく落ちる
700系へのフルモデルチェンジで旧モデルの30系のリセールが大きく落ちました。
中古車需要が国内小売中心の為、新モデルが出ると大きく価値が下がります。
フルモデルチェンジは大体7年前後で行われます。
リセールを高く保ちたいならフルモデルチェンジの少し前に売却してしまうのがおすすめです。
リセールが高い色を知ろう!
パッソでリセールが高いのは2トーンカラー。
特段大きな差はないですが、「ベージュ2トーン」「グリーン2トーン」が比較的人気なのでおすすめです。
単色だと、ベージュやレッドなども人気で、一般的な「パールホワイト」「ブラック」が高いというのはあまり当てはまりません。
基本的に色でのリセール差は生まれないので、気に入った色を買って問題ないです。
その他のリセールに影響する要素として、ナビは基本的に評価対象ですが、それ以外は特に影響する装備・オプションはありません。
「グレード」「車両状態」「走行距離」がリセールを左右する重要な要素と言えます。
パッソの中古車輸出
パッソの輸出について。
型式 | 国 |
M700A・M710A (2WD・4WD) | パキスタン ロシア |
パキスタンとロシアに輸出されていますが、基本的に台数は多くなく、また高単価で行っている訳でもないので、買取相場への影響はありません。
輸出はされているものの、リセールに影響があるのはあくまで国内小売市場の動向になります。
パッソを購入する際のポイント
ここからはパッソを購入する際のポイントや考え方について解説します。
リセールはあまり高くないですが、見た目・低価格・低燃費(WLTCモード:21.0km/L)の点ではリセール以上の魅力があるとも言えますね。
パッソの新車を買う場合
新車を買う場合は、次のモデルチェンジ時期を想定することが大事です。
理由はモデルチェンジがある(新型が出る)と、旧モデルのリセールが大きく下がるので売却する際に安くなり、不利に働く為。
ちなみにパッソの現行モデルは2106年(H28年)発売されており、今年で5年目となります。
大体の車は平均7年でフルモデルチェンジすると言われているので、あと2~3年でモデルチェンジする可能性があります。
あと数年あるので、これから新車を買って次のモデルチェンジ(約3年後)で乗り換えるというのはありな考え方でしょう。
ちなみにグレードは「モーダ」「モーダチャーム」「モーダGパッケージ」のどれかにするのがおすすめ。
少し新車価格は高いですが、乗り換える際・売却する際に確実にメリットがあると言えます。
パッソの新車はKINTOがおすすめ
車を購入する場合、「現金一括」「ローン(残価設定含む)」「リース」などの選択肢がありますが、パッソにおいては「KINTO」の方が有利です。
KINTOはご存知の方も多い、トヨタのサブスク。
パッソの場合、なぜKINTOがおすすめかというと、
- 車にかけるコストを安く抑えられる
- クレジットカード払いでポイントが貯まる
この2点が理由になります。
特に「コストを安く抑えることができる」というのは”リセールが低い為所有してもメリットが少ない”からなんですが、詳しく説明していきます。
パッソの中ではリセールの高いグレード「モーダチャーム」を購入する場合を想定します。
KINTOの5年プランで利用する場合の費用は車体、保険、メンテナンス、税金込みで毎月42,460円(税込み)です。(ボーナス払いなしで想定)
リセールは気にしないので色はグリーン、セーフティパッケージ(追加費用0円)を選択します。
KINTOにおける選択はこれだけ、簡単ですね。
5年間の支払い総額は、42,460円×60ヵ月で、2,547,600円となります。
これに対し、同装備の新車を買った場合は1,966,200円です。
更に5年間の間に、車検1回(約10万円)と自動車税の支払いが4回(25,000円/回)あるので追加で20万円がかかると予定します。
KINTOには自動車保険も含まれているので保険料を計算します。
20代の方が運転される場合の車両保険込みでの保険料は年間約16万円です。(KINTOの保険には車両保険が入っています)
5年間における保険料の総額は約80万円となり、上記の車代+車検+自動車税+保険料の総額は約300万円になります。
(≒車両196.6万円+20万円+80万円)
5年後の買取額は調べた結果約50万円なので、一括で購入した場合の5年間での費用は300万円ー50万円で250万円となります。
ローンやリースの場合はこれに金融機関の金利が乗るので確実にこれより高くなります。
ちなみにトヨタディーラーのローン(5年・60回払い)の支払い総額は2,125,736円となりました。
※現金で買った場合に比べ+約16万円
現金・ローン・KINTOを比較した場合下記のようになります。
【パッソ(モーダチャーム)における試算】
現金 | ローン | KINTO | |
毎月支払い | なし | 35,400円 | 42,460円 |
支払い総額 | 約250万円 | 約279万円 | 約255万円 |
自動車税 | 別途 | 別途 | 込み |
車検整備 | 別途 | 別途 | 込み |
自動車保険 | 別途 | 別途 | 込み |
※別途とは車代とは別に支払う必要があることに意味
コストは総合的にほぼ変わらないということですが、KINTOのメリットはここから効いてきます。
KINTOのメリット
- 万が一事故があっても保険料は上がらない
- 走行距離は年間18,000kmまでOK
(それ以上走ると追加費用が発生) - メンテナンスには通常有償になる「タイヤ交換」「バッテリー交換」まで含まれており、全て無料でトヨタディーラー点検
- クレジットカード払いができる
KINTOのデメリット
逆にKINTOのデメリットも説明しておきます。
- 中途解約する場合は手数料が発生する
- 自動車保険のメリットが大きく、保険料が安い優良ドライバー等には不向き
- 年間走行距離が18,000km以上になると追加費用がかかる
中途解約時の手数料については一部救済措置があり、「本人死亡」「免許返納」「海外赴任」による中途解約は手数料が免除されます。
KINTOについては別記事で詳しく解説しています。
こんにちは、中古車査定士のキノサンです。「KINTO(キント)ってよくCMしてるけど、実際のところどうなのよ?」とか「ぶっちゃけ高いだけで結局買うのが1番良いんじゃないの?」とか思ったことありませんか。[…]
今回リセールが高い「モーダチャーム」で試算しましたが、仮にその他のグレードの場合、リセールが低いのでよりコスト面で有利になります。
更に今後モデルチェンジが入る可能性は大きく、その場合リセールは想定値より下がるので、余計に所有するメリットは小さくなります。
パッソにおいては以上の理由から、現金やローンで買うよりもKINTOの方がメリットが大きいですね。
パッソの中古車を買う場合
今のモデルで5年目を迎えるパッソは、今後のモデルチェンジを考えると中古車を選ぶのも無難で良い選択です。
その場合は既にリセールは低く市場価格も安いので、700系後期または前期のモーダ系グレードが買いやすく、おすすめです。
数年後のフルモデルチェンジのタイミングで乗り換えれば、そこそこのリセールで売れるはずなので、手出しも比較的少なく済むでしょう。
【パッソの中古車を探すなら】非公開車両もチェックしよう!
パッソの中古車を探すなら、ガリバーの中古車検索サービスも上手く活用しましょう。
一般市場に公開される前の「非公開車両」から希望の車を探してくれるので、自分では見つけられない車に誰よりも早くリーチできます。
車は約500台が毎日入れ替わるので、今はなくても急に希望の車が入庫してくる可能性もあり、リクエストを出しておく価値は十分にあります。
更に10年保証で納車後の返品OK、最短で即日の連絡、専任の担当者付き。「まだ探している段階」でも歓迎してくれるリスクの低い内容。
年間20万台を買い取るガリバーから最新情報をもらいながら中古車探しができるので、自分で探すのと並行すれば効率的に進められます。
まとめ
〈お知らせ〉
当サイトは情報発信がメインですが、乗換えや購入・売却に関する個別のご相談にも承ります。
「次の車の車種や装備についての相談」
「今の車を手放すベストなタイミング」
など状況に合わせてアドバイスしますので興味がある方はぜひご検討ください。
※お届け日数は質問内容によります。初回の質問に対する回答は最短12時間以内〜最長2日の予定です。※お急ぎの方は事前にダイ…
本記事は以上となります。
最後までお読み頂きありがとうございました。