BMW X5・X5Mのグレード別のリセールバリュー(残価率)とリセールの高い仕様について中古車査定士が詳しく解説します。
登録当年、3年、5年、7年の残価率と買取価格をまとめています。下取り額の把握や今後の購入の材料にしてみてください。
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【経過年数とグレード別】X5のリセールバリュー
BMW X5の登録当年・3年落ち・5年落ち・7年落ちの残価率と買取額を記載します。
経過年数/年式 モデル | 残価率/買取額 X5 | 残価率/買取額 X5M |
---|---|---|
(マイナーチェンジ予定)2023年7月:G05系後期モデル | ||
3年落ち/R2年 G05系 | 54%/627万円 ★★☆☆☆ | データなし |
5年落ち/H30年 X156系後期 | 41%/185万円 ★★☆☆☆ | 38%/301万円 ★☆☆☆☆ |
マイナーチェンジ:X156系前期→後期モデル | ||
7年落ち/H27年 X156系前期 | 25%/114万円 ★☆☆☆☆ | 31%/243万円 ★★☆☆☆ |
※残価率・買取額は全グレードの平均
- 3年後のリセール:残価率54%
- 5年後のリセール:残価率31%
- 7年後のリセール:残価率28%
ひとつずつ詳しく解説します。
3年後のリセール:残価率54%
3年後のリセールをG05系から算出。3年後の平均残価率(買取額)は
- X5:54%(627万円)
- X5 M:データなし
となりました。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 平均買取額 残価率 |
---|---|---|
【X5】 | ||
xDrive35dMスポーツ | 10,360,000円 3.3万km 14件 | 600万円 58% |
xDrive45eMスポーツ | 11,180,000円 1.5万km 2件 | 640万円 57% |
M50i | 13,540,000円 2.3万km 2件 | 640万円 47% |
【X5 M】 | ||
コンペティション | 18,970,000円 | データなし |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
X5の3年後のリセールは、現行モデルだとしても平均残価率54%とそこまで高くありません。
現在主流の40dMスポーツは35dMスポーツとそこまで変わらないと想定されます。X5Mのデータはないという結果になりました。
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各サービスについては記事の後半で詳しく解説しているので、そちらを確認してみてください。
5年後のリセール:残価率31%
5年後のリセールをF15系後期から算出。5年落ちの平均残価率(買取額)は
- X5:31%(337万円)
- X5 M:31%(520万円)
となりました。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 平均買取額 残価率 |
---|---|---|
【X5】 | ||
xDrive35dMスポーツ | 10,700,000円 6.1万km 11件 | 290万円 27% |
リミテッドブラック | 10,920,000円 6.1万km 2件 | 310万円 28% |
リミテッドホワイト | 10,920,000円 3.1万km 3件 | 410万円 38% |
【X5 M】 | ||
ベースグレード | 16,810,000円 2.5万km 1件 | 520万円 31% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
7年後のリセール:残価率27%
7年落ちの相場を解説します。
7年落ちも同じくF15系です。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
xDrive35d | 8,520,000円 3.6~11.1万km 5件 | 175~330万円 230万円 27% |
xDrive35d Xライン | 9,000,000円 4.1~15.1万km 6件 | 175~310万円 220万円 24% |
xDrive35d Mスポーツ | 9,130,000円 1.6~14.8万km 39件 | 175~395万円 280万円 31% |
xDrive35i Mスポーツ | 8,910,000円 4.0~18.5万km 7件 | 135~300万円 255万円 29% |
xDrive50i Mスポーツ | 12,300,000円 4.4~8.0万km 4件 | 255~325万円 290万円 24% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【7年後の平均残価率】
27% ★☆☆☆☆ |
引き続き走行距離と年式が経過する分落ちています。
このモデルの売れ筋グレードは一貫して「xDrive35d Mスポーツ」です。
10年後のリセール:残価率14%
10年落ちの相場を解説します。
10年落ちはもう一つまえのE70系です。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
xDrive35i | 7,980,000円 4.5~17.2万km 28件 | 50~140万円 100万円 13% |
xDrive50i | 10,450,000円 7.7万km 1件 | 145万円 14% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【10年後の平均残価率】
14% |
X5も10年も経てば買取で100万円を切る様なケースも出てきています。
経過年数別リセールのまとめ
これまでのリセール(残価率)をまとめます。
経過年数 | X5 | X5 M |
現行型/H31~ G05系 | 67% | 67% |
H31/2:G05系にフルモデルチェンジ | ||
3年落ち/H30 F15系 | 47% ★☆☆☆☆ | ー |
5年落ち/H28 F15系 | 35% ★☆☆☆☆ | ー |
7年落ち/H26 F15系 | 27% ★☆☆☆☆ | ー |
H25/11:F15系にフルモデルチェンジ | ||
10年落ち/H23 E70系 | 14% | ー |
あまりマイナーチェンジがないモデルです。
F15系は6年同モデル期間が続きましたので、今回のG05系も6年間ぐらいは続く可能性が高そうです。
リセールが落ちるタイミング
リセールバリューが毎年どの様に落ちていくのか、オークション相場より調査しました。
グレードは「xDrive35d Mスポーツ」を中心に調べています。
モデル (平均走行距離) | 平均買取額/残価率 (前年比) |
当年もの/G05系 (6000km) | 820万円/79% |
1年落ち/G05系 (15000km) | 650万円/63% (−170万円) |
2年落ち/G05系 (21000km) | 660万円/66% (+10万円) |
フルモデルチェンジ(F15系→G05系) | |
3年落ち/F15系 (31000km) | 450万円/45% (−210万円) |
4年落ち/F15系 (51000km) | 380万円/39% (−70万円) |
5年落ち/F15系 (68000km) | 330万円/35% (−50万円) |
6年落ち/F15系 (72000km) | 300万円/32% (−30万円) |
7年落ち/F15系 (73000km) | 280万円/31% (−20万円) |
8年落ち/F15系 (70000km) | 265万円/30% (−15万円) |
フルモデルチェンジ(E70系→F15系) | |
9年落ち/E70系 (93000km) | 135万円/17% (−130万円) |
10年落ち/E70系 (85000km) | 105万円/13% (−30万円) |
BMWは最初の1.2年とフルモデルチェンジのタイミングで大きく落ちるというのが明らかですね。(青地部分)
X5の場合はマイナーチェンジが少なく定期的なフルモデルチェンジが繰り返されているので、モデルチェンジを跨がない様に乗ることが重要です。
また中古車としてもあまりに高年式に手を出すのは、すぐにリセールが落ちることを考えると勿体無いと言えます。
X5購入時の役立つポイント
ここからはX5購入時のポイントやオプション、色の選び方などについて紹介します。
新車を購入する際のポイント
まずタイミングとしてまだ発売から2年、マイナーチェンジが少なく次回はフルモデルチェンジと予想される点からもG05系はおすすめです。
おすすめのグレードは「xDrive35d Mスポーツ」のほか、7人乗り、21インチアルミが標準の「xDrive35dプレジャー3エディション」もあり。
乗換えのタイミングは次のフルモデルチェンジまでとなります。
後4~5年はないので十分乗る期間も確保でき、また売却時のターゲット価格は残価率60%台を狙いましょう。(走行距離に依る)
リセールバリューの高い色
車は色もリセールに影響します。
オークション相場から調べた色のリセール差は下記になります。
色 | 台数/走行距離 | 平均価格 |
シロ | 16台/1.9万km | 677万円 |
クロ | 5台/2.2万km | 661万円 |
コン | 1台/1.2万km | 580万円 |
※G05系xDrive35dMスポーツにて n=22
基本的にはシロが人気もリセールも高い色となります。
クロも良いと思いますが、意外と台数が少なくまたリセールもややシロより低いと言えるでしょう。
査定士お薦め‼︎車を高く売る方法
リセールを大事にする上で重要なことは、リセールバリューの高い車をきっちり高値で売却することになります。
ここでは中古車査定士である筆者が一般の皆様でも使えるおすすめの買取サービスを紹介します。
車をしっかりと高く売る方法を理解し、車を本来の価値で売り切る、車の売却に慣れるということが重要なので意識してみてください。
【輸入車を売却するなら】輸入車買取専門の輸入車.com
売る車が輸入車(外車)の場合は輸入車買取専門の輸入車.com(ドットコム)がおすすめです。
通常の買取店は輸入車を買取しても店頭では売れない為、業者オークションに出すのが一般的。
その為買取額として提示できるのはオークションで利益が出せる範囲内に限定されます。
しかし輸入車専門店では特に状態の良い車の場合、そのまま商品車として並べられる為オークションを通すコストがかかりません。
その為買取額に余力があり、通常の買取店よりは高額査定が期待できます。
【すぐに手放せるなら】価格が競り上がる「オークション形式」
ここからは「輸入車」「国産車」「軽自動車」等関係なく使える売却方法になります。
価格だけを追い求める場合、車売却のトレンドとして「オークション形式」が増えてきています。(実際に価格も競り上がるので高い)
「オークション形式」とは、最初に1度の査定をして、そのデータに対し複数の業者がオークションの様に入札してくる方式のこと。
オークション結果が満足のいく価格に達しなかった場合は無料でキャンセルもできます。
現在このサービスが利用できるのは、楽天Carオークションとユーカーパックの2社のみ。
メリットは買取額が高いこと、デメリットはエリアが限定される(地方は一部不可)こと、すぐに車を手放さないといけないことになります。
入札業者数はユーカーパックが多い(8,000社)ですが、楽天はポイントが貯まったり余裕を持てたりと一長一短です。(楽天の業者数は2,000社)
価格は期待できるので「すぐに手放せる人」にはおすすめです。※査定も一度だけなので楽。
【すぐに手放せないなら】価格と融通のバランスがとりやすい一括査定
しかし実際には「すぐに車を引き渡せる人」ばかりではないですよね。
- 次の車の納車時期がはっきりしていない
- 次に買う車で迷っている
- 買取額を元にディーラーと商談したい
という人も多くいるのではないでしょうか。
そんな時は複数業者から見積りがとれ、引渡し時期も個別に交渉できる一括査定がおすすめです。
一括査定は一度に多数の業者に見積もり依頼が出せる一方で、各業者の対応に手間がかかるというプラスとマイナスの両面を持ち合わせています。
手間がかかるというデメリットはあるものの、各業者が相手を意識している為負けない様しっかりした値段を提示してきます。
一括査定ではとにかくできるだけ多くの業者に声をかけることが大事になりますが、それができるのがカーセンサーの一括査定です。(最大30社)
ポイントとしては、業者が多いので概算金額や対応面に納得ができ、安心して任せられそうな業者を厳選して実車査定をお願いしてください。
納車の時期まで車が使えたり、車は先に渡して代車を出しくれるなど会社によって対応は様々なので、細かいは条件は個別に確認をしましょう。
中古車を購入する際のポイント
X5の中古車で入る場合、おすすめのモデルは「G05系の初期」又は「F15系の高年式」となります。
「G05系の初期」を狙う理由はハイブリッドの発売によりディーゼルターボのみのリセールがある程度落ちている為。
「F1系の高年式」は高年式でありながらもフルモデルチェンジの影響で残価率がかなり低いからです。
F15系は2013年から出ていますが、あまり年式が古いものや走行距離が多いものは故障リスクの点からもおすすめしません。
また新車と同じく中古車の場合も乗っても次のフルモデルチェンジまでとなります。
モデルチェンジを跨いてしまうと車両価値が100万円以上下がるので注意する様にしましょう。
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リセールが高いおすすめ仕様
筆者が新車を買う場合のX5のおすすめ仕様をご紹介します。
ずばり!
- グレード:xDrive35d Mスポーツ又はプレジャー3エディション
- カラー:クロ
- 7人乗り、サンルーフ付き
この様な内容で組みます。
パッケージオプションは必要だと思うものはつけてください。特にこれがリセールに!というものはありません。
サンルーフ(正式名称:電動パノラマ・ガラス・サンルーフ)は260,000円(税込)の高額オプションですが、リセールで取り返せるのでおすすめです。
定員はリセールに大きく影響する訳ではないですが、私は個人的に7人乗りの方が好きなのでという理由です。
まとめ
以上、BMW X5のリセールバリューについての解説でした。
まとめると、
- X5のリセールはハイブリッドモデルが出たこともあり、高年式でも残価率は低い
- 走行距離もモデルチェンジに注意して乗換えすることでリセール落ちをある程度防げる
- グレードはディーゼルのMスポーツ、色はシロかクロ、サンルーフ付きの仕様がおすすめ
以上となります。
かなりプレミアムなモデルに入ってきますが、流れを読んで購入すればそこまで大きなロスなく乗ることも可能です。
参考にしてみてください。
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