【KINTOとは?】高いだけと思うなら大間違い!特徴を詳しく解説

こんにちは、中古車査定士のキノサンです。

「KINTO(キント)ってよくCMしてるけど、実際のところどうなのよ?」

とか

「ぶっちゃけ高いだけで結局買うのが1番良いんじゃないの?」

とか思ったことありませんか。

実は私が1番そう思っていたのですが、とあることから調べてみたら実は意外なメリットやデメリットがあり、KINTOとは何かが凄く理解できました。

ということで今回は、「トヨタのサブスクKINTOについて正しく理解する」ことを目的に私なりに特徴を詳しくお伝えします。

日本が誇るトヨタがリリースしたサービスなだけあって、実は凄くよくできたサービスだと思います。(個人の感想)

ぜひ正しく理解して頂いて、今後のカーライフに活かすのだ!

KINTOとは何か

KINTO

KINTOとは何者か?

KINTOはトヨタが提供する車のサブスクリプション(定額制)サービスで、車を所有せずに定額料金を払って車に乗る(3年・5年・7年)サービスです。

身近なもので言うと、リースが近い商品になります。

リースとの違いは「自動車保険が利用料に組み込まれている」こと。

自動車保険料は年齢や保険等級、乗る車や、使う地域に依って異なります。

なので人(条件)によっては格安の保険料で車に乗ることが可能になります。

結果としてここがKINTOの肝なので後ほど詳しくお伝えします。

 

KINTOを利用した際の車検証上の所有者は、「株式会社KINTO」になり利用者は車検証上の「使用者欄」に入ります。

ここはローンやリースで車に乗る場合と同じです。

KINTOの毎月の利用料の中には、

  • 車両代
  • 自動車保険料
  • 車検費用
  • メンテナンス費用
  • 自動車税

が全て含まれています。

KINTOを利用した場合の車に関する出費はほぼ「駐車場代」と「ガソリン代」のみに集約されます。

毎月の費用の管理がしやすくなるのは、KINTOやリース商品の特徴の一つですね。

特徴①:クローズドエンド

ここからはKINTOの大きな特徴を4つ紹介します。

一つ目は、「契約は全てクローズドエンド」であること。

聞きなれない言葉だと思いますが、簡単に言うと「契約満了後は必ず車を返却する」、裏を返せば「気に入っても買取りができない」ということ。

逆に買い取る選択権がある契約を「オープンエンド」と言います。

ローンやリースの場合は、「契約満了後は残価を支払えば車が買い取れる」選択があったりしますが、KINTOの場合はありません。

3年・5年・7年どのプランで契約しても最終的には車は返却しないといけないんですね。

 

つまり、「リセールバリューのいい車には不向き」となります。

リセールのいい車に乗る意味は「高く売れる」ことにある訳ですが、そもそも所有できない(買い取れない)為リセールもくそもない訳ですね。

ということで、KINTOの特徴の1つ目は、

  • クローズドエンド契約である
  • その為リセールのいい車との相性は悪い

ということです。

 

特徴②:自動車保険料が込み

特徴2つ目です。

ここがKINTOを正しく理解する最大のポイントです。

前述した様にKINTOには自動車保険が含まれていますので、自分で保険に入る(保険料を払う)必要はありません。

自動車保険は大体の人が入りますね。

強制加入となっている自賠責保険の対象範囲は、

死亡による損害最高3,000万円
後遺障害による損害最高4,000万円
傷害による損害最高120万円

と限度がある為、それではカバーできない範囲を保証する為です。

そんなKINTOの保険を支えているのは噂では東京海上、しかもフリート契約(団体割引)の為、人によっては通常より安い金額で保険に入れるのです。

更に万が一事故をしてしまっても、保険の等級が下がって保険料が上がるといったこともありません。(これが個人で保険に入った場合は等級が下がったり、保険料が上がったりします)

 

通常10代~20代の方の保険料は高額なのが一般的。

若い人は車の毎月の車のローンよりも、保険料の支払いの方が高かったりする場合もありますよね。

例えば一例としては下記です。

若い人の場合、自動車保険だけで毎月1万円以上、車両保険まで入れると毎月2万円以上支払わないといけない、なんてこともあったりします。

若い人の自動車保険はかなり高額
三井ダイレクト損保にてシミュレーション

≫最も安い自動車保険を探すならこちらから

KINTOの最大の狙いは、「保険料が高くて車に乗れない若い世代に、保険料も含めて安価に車に乗れるサービスを提供する」ここにあります。

なので2つ目の特徴は、

  • KINTOの自動車保険は基本的には安い
  • 特に保険料が若い世代には圧倒的に有利

になります。

 

特徴③:クレジットカードに対応

特徴3つ目は凄くわかりやすいですね。

自動車ディーラーであれ、中古車販売店であれ、ローンでもリースでもこれまでクレジットカード払いはできませんでした。

それを初めて可能にしたのがKINTOです。

KINTOはクレジットカード払いOK
基本的には全てのブランドが使える

車にもよりますが、年間数十万円、契約満了までだと数百万円の買い物なので、それがカードで払えてポイントが貯まるのは大きいですね。

  • クレジットカード払いができる

 

特徴④:走行距離は年18,000km迄

KINTOでは走行距離の制限が設けられています。

その距離を超えると契約満了時に追加料金を払うことになるので一応注意が必要です。

制限値は、3年プランで54,000km、5年プランで90,000km、7年プランで126,000kmとなっており、月間に直すと1,500kmです。

KINTOの走行距離制限
KINTOホームページより

つまり月に1,500km以上走る場合はKINTOは不向き、それ以内の走行であれば傷や凹み、例え事故を起こしてしまってもペナルティは取られません。

※車の使い方としては、電子タバコを含む喫煙、ペットの乗車、改造等は禁止されています。

KINTOの注意事項
禁止事項も決まっているので注意しましょう

 

特徴⑤:中途解約手数料が無料

最後の特徴です。

一部語弊があり、特定の条件下における中途解約手数料が無料になります。

一般的にKINTOを含めたリースなどの金融商品で中途解約(契約途中での解約)をすると余分な手数料が取られる為、不利です。

契約(3年・5年・7年)の途中で解約する可能性がある場合は、KINTOはそもそも向いていない商品と言えます。(購入の方が適しています)

しかし!

以下の条件では中途解約手数料が無料になります。

  • 契約期間中に死亡した場合
  • 契約期間中に免許返納した場合
  • 契約期間中に海外転勤等で使用困難となった場合

※全て3年プランにおいてのみ適用されます

中途解約金が不要なKINTO
KINTOのHPにも記載があります

中途解約手数料とはHPにも記載がありますが、月額利用料の約1~10ヵ月分(条件による)にあたり、数十万円もかかってしまうんですね。

なので、

  • 数年後運転免許を返納予定の方
  • 海外転勤の辞令を受ける可能性がある方

はもし解約となっても、解約手数料を払わなくても良いので大きなメリットとなります。

先程の特徴でも出てきた保険料の部分と合わせると更に効果は抜群で、

  • 20代等で自動車保険料が高く、海外転勤の可能性もある方
  • 数年後には免許返納をする予定、保険等級が低く保険料が比較的高い方

にとってKINTOはとてもお得な商品です。

\ 保険料は確実にメリットがある /
【公式】KINTOはこちらから

KINTOのメリットとデメリット

KINTOの特徴をいくつか説明しましたが、なんとなく理解できましたか?

私の言葉で言うならば、

「特定の条件下において、支払い総額が現金購入やローンの時と変わらず、クレジットカードで払えて、保険やメンテナンスが絶対安心な乗り方」

がKINTOです。

「特定の条件下」とは、前述の通り「保険料が高い方」と「リセールバリューが低い車」が合わさった状況

その状況においては「支払い総額が変わらないこと」や「保険やメンテナンスが絶対安心なこと」のメリットの部分について解説します。

支払い総額は本当に変わらない?

「KINTOの支払い総額は、現金購入やローンの場合と比べてどうなのか?」

この大事な部分について、アクアを例にして説明します。(グレード:Z)

KINTOの5年プランで利用する場合の料金は、車体、保険、メンテナンス、税金込みで毎月48,620円(税込み)です。(ボーナス払いなしで想定)

アクアはKINTOがおすすめ
税込48,620円(5年プラン)

今KINTOで契約すると通常33,000円の追加料金がかかるパールホワイトが0円で選べるので色はパールホワイトにします。

ディズプレイオーディオパッケージが無料でつけられるのでそれを選択します。

KINTOでアクアに乗る
10インチDA、フロアマット、ETCが無料でつけられる

KINTOにおける選択は以上、簡単ですね。

5年間の支払い総額は、48,620円×60ヵ月で、2,917,200円です。

 

これに対し、同装備(ディスプレイオーディオパッケージ相当)の新車を現金で買った場合の総額は、2,593,180円です。

アクアはKINTOがお得
トヨタ見積もりシミュレーションにて

購入の場合は、5年間であれば車検が1回(約10万円)と自動車税の支払いが4回(15,500円+30,500円×3)来るので追加で約21万円がかかると想定。

次に自動車保険について。

試算したところ20代の方が運転される場合の保険料(車両保険込み)は年間約16万円です。(KINTOの保険は車両保険込み)

自動車保険料のシミュレーション
三井ダイレクト損保にて試算

≫最も安い自動車保険を探すならこちらから!

5年間における保険料の総額は約81万円となり、先程の車代+車検代+自動車税+保険料の総額は約361万円となります。
(≒車両259.3万円+21万円+81万円)

この車の5年後のリセール(売れる価格)は約70万円なので、5年間での車にかかった費用は360万円(購入)ー70万円(売却)で290万円となります。

KINTOの支払い総額である2,917,000円とほぼ変わらない結果となることがわかりますね。

ちなみに!

ローンやリースの場合は金融機関の金利が乗るので確実に手出しが多くなります。

トヨタのディーラーローン(5年・60回払い・実質年率5.9%)の場合、分割手数料だけで約39万円上乗せされます。

結論現金・ローン・KINTOを比較したのが下記。

【アクア(Z)における費用試算】

現金ローンKINTO
毎月支払いなし47,600円48,620円
支払い総額約290万円約329万円約292万円
自動車税別途別途込み
車検整備別途別途込み
自動車保険別途別途込み

KINTOの支払い総額は現金購入の場合と同等、ローンやリースと比べると確実に安いということがわかりますね。

KINTOの料金は実はそこまで高くないのです。

≫【公式】KINTO

KINTOの保険は車両保険込み

KINTOの保険におけるメリットを説明します。

一般的に自動車保険は「車両保険」をつけるかつけないかで保険料が異なります。

車両保険とは、

自分の車の修理費等を補償する保険

ですね。

貰い事故の場合でも過失割合によっては全額を相手の補償で賄えない場合があり、その場合は車の修理に手出しが出る可能性があります。

その為高額な車であればあるほど車両保険は推奨していますが、保険料が高くなってしまうことがネックとして存在します。

しかしKINTOの場合は車両保険込みでの料金設定になっている為、特に保険料が高くて困っている方にとっては大きなメリットとなります。

KINTOは車両保険込み
KINTOの契約内容には車両保険の記載があります

KINTOはメンテナンスが安心

KINTOの絶対安心なメンテナンスについて説明します。

KINTOには車検(5年以上のプラン)とメンテナンスが料金込みとなっていますが、その内容がかなりの高待遇です。

具体的には、一般的にはメンテナンスとしては含まれにくい「タイヤ交換」と「バッテリー交換」が含まれていることです。

KINTOのメンテナンス内容
KINTOのメンテナンス内容はかなり細かく安心

タイヤは目が2mm以下で交換、バッテリーは必要に応じて交換なので、ライトのつけっぱなしや乗らなくてバッテリーが弱ってしまった場合も安心です。
(ハイブリッド車のバッテリーは高額!)

またメンテナンスのタイミングはスマートフォンで管理・通知が来るようになっており、タイミングに合わせてトヨタのディーラー店舗に持ち込むだけ。

町の整備工場ではなく全て正規のトヨタディーラーで対応してもらえる部分もスマートです。

メンテナンスはスマホで管理、持ち込むだけ
メンテナンスはスマホ一つで調整可能。車を持ち込むのみ

ということで、「特定の条件下においては、支払い総額が他と変わらず、クレジットカードで払えて、保険やメンテナンスが絶対安心な乗り方」というのが少しおわかり頂けたと思います。

≫【公式】KINTO

KINTOのデメリット

KINTOのデメリットはなんといっても”所有できないこと”。

どのプランを選択しても買取は最終的にできないので、基本は掛け捨ての様な形になります。

その為リセールバリューの高い車もKINTOには基本的に向いていないと言えます。

また、”自動車保険料が普段から安い人にとっては利用料が高い”と言えます。

更に基本的には中途解約は損です。

特徴のところで、一部中途解約手数料が免除される例を挙げましたが、3年プランに限定されるのもあり該当する人は一部でしょう。

中途解約時は月々の利用料の数ヶ月分の手数料がかかり、割と高額です。

いくらメリットを感じていても、途中で解約する可能性がある場合は、慎重に検討する必要があります。

KINTOに向く人/向いてない人

このようなメリットもあるKINTOですが、向いている方とそうでない方が当然存在します。

KINTOにぴったりな方はこんな人です。

  • 10代〜20代の初めて車に乗るドライバー(間違いなく自動車保険が高い!)
  • 車に特にこだわりはないけど、費用は安く済ませたいドライバー
  • 海外転勤の辞令がいつあるかわからないけど、車を持つ必要がある比較的若い方
  • 比較的高齢で数年後には免許返納予定だが、それまで安く安心して車に乗りたい方

やはりKINTOは若い層にターゲットを合わせた商品設計になっている様に感じます。

年齢は若いけど、車に乗らざるを得ない、けど費用はできるだけ安く抑えたい、そんな方にとってKINTOは実はめちゃくちゃ安いのです。

 

逆に向いていない人はこんな人です。

  • 自動車保険料が安い人(免許証がゴールド、保険等級が高い等)
  • リセールバリューの高い車に乗り続けたい

一般的にはこっちの人の方が多いと思います。

なのでKINTOは比較的特定のターゲットにメリットのある仕組みになっています。

KINTOに向いている車種

KINTOに向いている車種はこれまでお伝えした通り、「リセールバリューがそれほど高くない車種」になります。

具体的には下記がそれに該当します。

車に特にこだわりはないけど、年齢が比較的若く、安く乗りたい方は下記の車をKINTOで検討すべきです。

アクア

アクアはKINTOに向いている
参照元:トヨタ自動車

アクアはフルモデルチェンジしたばかりなので、これから乗りたい方には一押しです。

燃費が向トップクラスなので燃料代が安い上、多くの安全装備が標準装備となったので普段の運転も快適です。

内装もディスプレイオーディオ標準となり、安さが感じられなくなりました。

『新型アクアのリセールバリューやおすすめのグレード』については下記記事に詳しく記載しています。

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ルーミー

 

参照元:グーネット

ルーミーもそれほどリセールバリューが高くないのでKINTOにおすすめです。

月間1万台近く売れている車ですが、若い人や自動車保険に毎月比較的支払わないといけない方は間違いなくKINTOで乗った方がお得です。

昨年後期モデルにマイナーチェンジして見た目が新しくなっているので、これから乗るのもぴったりです。

『ルーミーのリセールバリューや買う際おすすめのグレード』については下記記事に記載していますので宜しければ参考まで。

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パッソ

参照元:グーネット

パッソはコンパクトで価格も比較的安く、燃費もいいということで若い層や女性に人気の車種です。

リセールバリューはあまり高くありませんが、5年・7年乗るとどの道価値がかなり下がる車なので、KINTOの方が間違いなくお得な車種でもあります。

『パッソのリセールバリューやおすすめのグレード』については下記記事にて詳しく解説しています。

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まとめ

以上、KINTOについてわかりやすく解説したつもりですが、いかがでしたでしょうか。

  • 車を持たざるを得ないけど、年齢の関係で保険料が高くて困っている方
  • 将来海外転勤になる可能性があるけど、とりあえず車が必要な若い方

は特にピッタリです。

おそらくどの他の方法を検討しても、KINTOが1番安上がりになると思います。

KINTOは本当に保険料が肝です。

組み合わせとしてベストなのは、「保険料が高い若い人」×「リセールバリューの低い車」。

これがKINTOのメリットを最大限に活かす秘訣になります。

ぜひ検討してみることをおすすめします。

≫【公式】KINTO

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