ホンダを代表するコンパクトカー、フィット。
2020年2月のフルモデルチェンジを終え、4代目のフィットがスタートしました。
本記事ではそんなフィットは売る時どのくらいの価値があるのか、リセールバリューについて解説します。
ガソリンとハイブリッドそれぞれについて解説します。ヤリスとの比較の際にも是非参考にしてみてください。
【この記事を書いた人】
ーこの記事でわかること(結論)ー
フィットのリセールは3年で50%と低い(新型が発売された影響大)
リセールを考えるならRSやSパッケージのエアロ系グレードを買おう
ガソリンとハイブリッドでの新車価格に対する残価率はほぼ同じ。つまり燃費の分ハイブリッドの方がお得
リセールバリューとは
買取相場の算出方法
買取相場は自動車オークションでの落札予想額から、買取業者の粗利益(10万円〜20万円)を引いて算出します。
理由としては、買取車両の大部分はオークションにて売却されている為です。
株式会社矢野経済研究所の『中古車流通総覧2020年版』によると、買取台数90万台のうち10万台が直接ユーザーに再販され、80万台はオークションで売却されています。
3年後の買取相場
新車から1回目の車検である、3年落ち(平成29年式)の買取相場について解説します。(6月にビッグマイナーチェンジあり)
2020年2月にフルモデルチェンジされており、3年前は型落ちとなるので少し正確性に欠ける部分があるかもしれませんが、参考にまで確認ください。
【調査条件】
- 平成29年式2WDモデル:装備と色は混在
- 走行距離3万km前後(年間1万kmで計算)
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好
買取相場(マイナーチェンジ後)
グレード | 新車価格 | 買取相場 残価率 |
13G・F | 1,428,840円 | 66万円 46% |
13G・Lホンダセンシング | 1653,480円 | 80万円 48% |
13G・Sホンダセンシング | 1,790,640円 | 85万円 47% |
15XLホンダセンシング | 1,853,280円 | 95万円 51% |
RSホンダセンシング | 2,050,920円 | 130万円 63% |
ハイブリッド | 1,699,920円 | 75万円 44% |
ハイブリッド・F | 1,815,480円 | 95万円 52% |
ハイブリッド・Lホンダセンシング | 2,079,000円 | 105万円 51% |
ハイブリッド・Sホンダセンシング | 2,205,360円 | 115万円 52% |
※買取相場=直近1ヶ月のオークションデータより算出
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【3年落ち】平均の買取相場と残価率 | |
ガソリンモデル | 82万円・48% |
ガソリン(スポーツ系) | 130万円・63% |
ハイブリッドモデル | 98万円・50% |
フィットの3年落ちのリセールは、1つ前のモデルの最終型(同年マイナーチェンジ後)で約50%という結果でした。
同年マイナーチェンジ前の型であれば、もう少し下がっているかと想像できます。
RSは高くベースグレードは低いなどのグレード毎のばらつきはありますが、平均して3年50%というのは、リセールは高くはない車種だと言えます。
5年後の買取相場
新車から2回目の車検である、5年落ち(平成27年式)の買取相場について解説します。
平成27年9月にビッグマイナーチェンジがありフロントグリルが変更になっている為、3代目フィットの前期・中期モデルとなります。(後期モデルは平成29年6月以降)
【調査条件】
- 平成27年式2WDモデル:装備と色は混在
- 走行距離5万km前後(年間1万kmで計算)
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好
買取相場
グレード | 新車価格 | 買取相場 残価率 |
13G | 1,299,800円 | 32万円 25% |
13G・Fパッケージ | 1,425,000円 | 40万円 28% |
13G・Lパッケージ | 1,653,480円 | 45万円 27% |
13G・Sパッケージ | 1,664,000円 | 50万円 30% |
15XL | 1,749,000円 | 45万円 26% |
RS | 1,926.000円 | 70万円 36% |
ハイブリッド | 1,690,000円 | 50万円 30% |
ハイブリッド・Fパッケージ | 1,796,000円 | 45万円 25% |
ハイブリッド・Lホンダセンシング | 1,959,000円 | 55万円 28% |
ハイブリッド・Sホンダセンシング | 2,059,000円 | 70万円 34% |
【5年落ち】平均の買取相場と残価率 | |
ガソリンモデル | 42万円・27% |
ガソリン(スポーツ系) | 70万円・36% |
ハイブリッドモデル | 55万円・29% |
3年後と同じく、ガソリンとハイブリッドのグレードを平均した残価率はピッタリ同じ値になりました。
残価率に差がないということは、乗るのであれば燃費の良いハイブリッドの方が有利ということになります。
グレードではガソリンではRS、ハイブリッドではエアロ系であるS系のグレードのリセールが高い結果となっています。
7年後の買取相場
新車から3回目の車検である、7年落ち(平成25年式)の買取相場について解説します。
3代目のフィットは平成25年9月に発売となりましたので、3代目の前期モデルが主な対象となります。
【調査条件】
- 平成25年式2WDモデル:装備と色は混在
- 走行距離7万km前後(年間1万kmで計算)
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好
買取相場
グレード | 新車価格 | 買取相場 残価率 |
13G | 1,265,000円 | データなし |
13G・Fパッケージ | 1,360,000円 | 20万円 15% |
13G・Lパッケージ | 1,461,000円 | 23万円 16% |
13G・Sパッケージ | 1,560,000円 | 50万円 32% |
15X | 1,580,000円 | データなし |
15XLパッケージ | 1,680,000円 | 30万円 18% |
RS | 1,800,000円 | 65万円 36% |
ハイブリッド | 1,690,000円 | 32万円 19% |
ハイブリッド・Fパッケージ | 1,796,000円 | 33万円 18% |
ハイブリッド・Lパッケージ | 1,959,000円 | 33万円 17% |
ハイブリッド・Sパッケージ | 2,059,000円 | 45万円 22% |
【7年落ち】平均の買取相場と残価率 | |
ガソリンモデル | 31万円・20% |
ガソリン(スポーツ系) | 65万円・36% |
ハイブリッドモデル | 36万円・19% |
7年落ちの3代目の出始めモデルとしては、ガソリンではRS、ハイブリッドではSパッケージが比較的高いリセールとなっています。
やはりエアロ系・走り系のグレードは年数がたったあとも比較的人気があることがわかります。
2代目フィットの買取相場
7年落ち以降の2代目フィットの買取相場にも一応触れておきます。
経過年数が7年以上経ち、モデルが2世代古くなった時のイメージとして参考にしてください。
ガソリンはRSが高値、他はほぼ廃車寸前
2代目フィットのガソリン・15万kmまでの場合はオークションで平均8万5千円で売れており、ほぼ廃車手前の様な価格です。
実際には輸出されていますが、この様な低価格で輸出されています。
反面RSは平均20万円を超える価格で売れており、人気が持続しています。
シフトはマニュアルの方が高く売れています。
ハイブリッドは15万kmまでなら廃車にならず
型式GP1の2代目フィットハイブリッドは、走行距離15万km未満であればオークション平均約11万円で売れているので、廃車にはならない様です。
ただし業者が入って買取となるとどうしても手数料がかかるので、買取額は5万円前後が目安と言えます。
直接オークションに出品をしたり、輸出業者に売れれば10万円以上で売れる可能性が高いでしょう。
フィットのリセールバリューまとめ
今回の記事で見えてきたポイントは次の3つです。
- フィットのリセールは3年で約50%と低い(新型が発売された影響もあり)
- リセールを考えるならRSやSパッケージなどのエアロ系グレードを買おう
- ガソリンとハイブリッドの新車価格に対する残価率はほぼ同じ。つまりハイブリッドの方が燃費の分お得。
これらを新型のフィットで考えると、ハイブリッドのクロスターかリュクスが先々を考えると最もお得なグレードになってくると思われます。
ただし今回からRSなどの完全な走り系のグレードが廃止され、グレードの設計が一新されています、
その為、これまでの様なグレード毎のリセールの差が4代目フィットから出にくい可能性も考えられます。
ガソリンとハイブリッドの残価率が近いというのは今後も共通してくるはずなので、ガソリンとハイブリッドで迷う方はまずハイブリッド一択で間違いないでしょう。
是非今後のフィット購入の際などに活かしてください。
フィットまでもエアロ系グレードがここまで強いとは驚きでした。
「リセールバリューの高い車に乗りたいけれど、どの車が何年後にどのくらいリセールがあるのかわからない。。」そう思うことってありませんか?こんにちは、中古車査定士の@キノサンです。今回は私が書いている車のリセールバリュー[…]