BMW1シリーズのリセールと残価率を中古車査定士が解説

  • BMW1シリーズのリセールバリューってどうなの?
  • リセールの高いグレードやオプションは?

こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

こんにちは、中古車査定士の@キノサンです。

今回はBMW/1シリーズのグレード別のリセールバリュー(残価率)とリセールが高くなる仕様について詳しく解説します。

リセールは気になるけどあまり詳しく知らない、という人にもわかりやすく説明します。

本記事をまとめると・・・
  • 1シリーズのリセールバリューは低め。特にモデルチェンジの影響を大きく受ける
  • モデルチェンジを跨ぐと大きく落ちるので、新型が出たら乗換えるのがおすすめ
  • 色はシロが人気。Mスポーツにサンルーフと革シートを付けるのが高リセール

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【結論】1シリーズのリセールバリュー

BMW1シリーズのリセール

経過年数別のリセールバリュー(残価率)を記載します。

残価率とは買取価格/新車価格(%)で値持ちの良さを表します。
経過年数
モデル
残価率/買取額
リセールランク
3年落ち/R1年
F40系
69%/293万円
★★★☆☆
R1/11:F20系→F40系にフルモデルチェンジ
5年落ち/H29年
F20系後期
38%/156万円
★☆☆☆☆
7年落ち/H27年
F20系後期
28%/114万円
★☆☆☆☆
H27/5:F20系前期→後期にマイナーチェンジ
10年落ち/H24
F20系前期
9%/33万円
★☆☆☆☆

※買取額は全グレードの平均を記載

キノサン
3年後の残価率が69%とは、新車が1000万円の車の3年後の買取額は690万円であることを意味します。
 結論:BMW1シリーズのリセール
BMWの中で最もコンパクトで取り回しも利きやすい1シリーズですが、リセールバリューは残念ながら低めです。
ディーゼルモデルがガソリンモデルより人気で、リセールもディーゼルの方が少し高いので、選ぶならディーゼルがおすすめ。
最も高リセールが見込める勝負すべきグレードは「ディーゼルのMスポーツ」だと言えます。
しかしモデルチェンジの影響を大きく受けるので、リセールも大事にしたいのであれば、モデルチェンジのタイミングで高値で売却してしまうのがおすすめです。
 リセールバリューのポイント

モデルチェンジで価値が大きく落ちるのは、型落ちになることもそうですが、下取りで型落ちモデルの中古車が増えることに起因します。

その為おすすめの乗り方は、購入した後のモデルチェンジで売却してしまうことです。

1シリーズのモデルチェンジのタイミングは大体3~4年毎に行われているので、発売初期に購入して、モデルチェンジで売る、がベストオブベスト。

 リセールの高い人気の仕様

色はクロよりもシロの方がおすすめ。

影響の大きな装備はパノラマガラスサンルーフとレザーシートです。

特に1シリーズでサンルーフを装着している車の割合はかなり少ないですが、あると必ず評価に良い影響を与えます。

現行モデルでだとプラスパッケージ(約40万円)でサンルーフとレザーシートが装着できるので、最も優先順位の高いオプションでしょう。

 1シリーズは中古車もおすすめ
Mスポーツグレードでもそれなりにリセールが高くなる仕様にすると、オプションで50~60万円はかかることになります。
最初に示した経過年数別の残価率は新車価格に対してなので、オプション費用も含めると更に残価率は下がることに。
この様に1シリーズの新車は、高残価が出しにくい車となっています。
その為、初めから装備がたっぷりついた、新車に比べると大きく値段の下がった中古車を買った方がお得だと考えることもできるでしょう。
1シリーズに限らずリセールバリューの低い車種はそれを逆手にとって、オプションがそれなりについた中古車を狙うというのもおすすめです。

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経過年数/グレード別のリセール

BMW1シリーズのグレード別のリセール

新車から3年・5年・7年・10年後のリセール(残価率)をグレード別に記載します。

【調査条件・環境】
・過去3ヵ月のオークションデータ
・装備と色は絞り込みなし
・事故歴なし車両状態良好として

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3年後のリセール:残価率69%

現行モデルのF40系です。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
平均買取額
残価率
【ガソリンモデル】
118i3,340,000円
1.5万km
7件
220万円
66%
118iプレイ3,750,000円
1.4万km
10件
255万円
68%
118iMスポーツ4,130,000円
1.7万km
19件
275万円
67%
M135i xDrive6,300,000円
1.2万km
16件
420万円
67%
【ディーゼルモデル】
118dプレイエディションジョイ+3,850,000円
0.9万km
1件
275万円
71%
118dMスポーツエディションジョイ+4,230,000円
1.2万km
15件
310万円
73%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【3年後の残価率/平均買取額】

ガソリンモデル67%/293万円
ディーゼルモデル72%/293万円

 

5年後のリセール:残価率38%

一つ前のF20系後期モデルです。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
平均買取額
残価率
118i3,170,000円
4.4万km
12件
95万円
30%
118iスポーツ3,640,000円
3.7万km
12件
120万円
33%
118iスタイル3,640,000円
3.3万km
9件
125万円
34%
118iMスポーツ3,840,000円
3.4万km
22件
145万円
38%
118iMスポーツエディションシャドー3,980,000円
2.6万km
5件
200万円
50%
118dスポーツ3,850,000円
5.9万km
30件
120万円
31%
118dスタイル3,850,000円
4.4万km
16件
125万円
32%
118dMスポーツ4,050,000円
4.4万km
42件
155万円
38%
118dMスポーツエディションシャドー4,200,000円
5.9万km
8件
175万円
42%
120iMスポーツ4,520,000円
2.7万km
2件
170万円
38%
M140i6,180,000円
3.2万km
5件
290万円
47%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【5年後の残価率/平均買取額】

38%/156万円

 

7年後のリセール:残価率28%

同じく一つ前のF20系後期モデルより算出。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
平均買取額
残価率
118i2,980,000円
5.6万km
26件
60万円
20%
118iスポーツ3,380,000円
5.9万km
20件
68万円
20%
118iスタイル3,380,000円
3.6万km
14件
90万円
27%
118iMスポーツ3,580,000円
5.2万km
31件
95万円
27%
120iMスポーツ4,120,000円
4.7万km
5件
112万円
27%
M135i5,660,000円
2.9万km
2件
260万円
46%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【7年後の残価率/平均買取額】

28%/114万円

 

10年後のリセール:残価率9%

F20系前期モデルより算出。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
平均買取額
残価率
116i3,080,000円
7.7万km
51件
25万円
8%
116iスポーツ3,180,000円
6.5万km
46件
30万円
9%
116iスタイル3,180,000円
6.3万km
42件
28万円
9%
116iMスポーツ3,380,000円
6.8万km
16件
35万円
10%
120i3,670,000円
5.4万km
3件
40万円
11%
120iスポーツ3,870,000円
9.7万km
10件
30万円
8%
120iスタイル3,870,000円
7.8万km
5件
30万円
8%
120iMスポーツ3,970,000円
7.7万km
7件
45万円
11%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【10年後の残価率/平均買取額】

9%/33万円
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車の10年後のリセールバリューってどんな感じ?詳しく調査してみた

 

リセールが落ちやすいタイミング

ここまではグレード別のリセールバリューの紹介でした。ここからは1年毎のリセールの変化を代表グレードで見ていきます。

グレードはMスポーツ(ディーゼル)として。

ここの目的は、

  • リセール(残価率)は毎年均一に落ちる訳ではない
  • 価値が落ちやすいところを知り、それを避ける形で売却(乗換え)した方が有利

だからです。

少し上級編にはなりますが、ここを押さえればどんな車も可能な限り損失を抑えて乗ることが可能になり、一気にカーライフの質が上がります。

モデル
(平均走行距離)
平均買取額
(前年比)
当年もの/F40系
(0.1万km)
390万円
1年落ち/F40系
(1.2万km)
340万円
(−50万円)
2年落ち/F40系
(1.2万km)
310万円
(−30万円)
フルモデルチェンジ:F20系→F40系
3年落ち/F20系後期
(5.0万km)
165万円
(−145万円)
4年落ち/F20系後期
(3.8万km)
180万円
(+15万円)
5年落ち/F20系後期
(4.6万km)
160万円
(−20万円)
6年落ち/F20系後期
(4.7万km)
145万円
(−15万円)
マイナーチェンジ:F20系前期→F40系後期
7年落ち/F20系前期
(5.9万km)
85万円
(−60万円)
8年落ち/F20系前期
(6.5万km)
57万円
(−28万円)
9年落ち/F20系前期
(5.5万km)
45万円
(−12万円)
10年落ち/F20系前期
(7.1万km)
40万円
(−5万円)

モデルチェンジは大きく落ちるの要注意!

BMW1シリーズで最も気をつけるべきは、モデルチェンジでのリセール落ちです。

特にフルモデルチェンジでは100万円以上、マイナーチェンジでも高年式なら100万円レベルの価値下落があり得ます。

リセールを重視して乗りこなす為には、新型発売のできるだけ序盤で購入し、次のモデルチェンジで売り抜ける、ということが重要です。

また走行距離もかなりリセールに反映されるので、注意するポイントです。

 

リセールバリューのポイント

BMW1シリーズのリセールのポイント

ここからはBMW1シリーズのリセールバリューの高い仕様とリセールが高くなる買い方について紹介します。

まずは色(ボディカラー)から説明します。

リセールバリューの高い色

車の色はリセールに大いに影響します。

オークション相場から調べた、色によるリセール差が下記です。

台数/走行距離平均価格
シロ49台/4.2万km162万円
クロ15台/4.7万km145万円
グレー3台/6.7万km129万円
アオ・アカ3台/3.1万km174万円

※F20系後期モデルにて n=70

最も人気色はシロで、シロは基本的にリセールも高いです。

意外とクロの台数が少なく、リセールもシロとの差が開いています。

台数は少ないものの、アオなどの色も走行距離さえ少なければそなりに高く評価されるということが言えます。

 

リセールの高いオプション

オプションとして評価される装備は、

  • 電動パノラマガラスサンルーフ
  • ダコタレザーシート(フルレザーシート)

この2点になります。

その他の細々したオプションは付けてもそこまで大きな評価対象とはなりません。

グレードと色と重要なオプションを抑え、走行距離を少なく、車両状態を良く保つことが1シリーズを最も高く売る近道です。

 

中古車を選ぶ時のポイント

BMW1シリーズの中古車の見極め方

1シリーズの中古車を選ぶ際は、先ほどもお伝えした通り無駄なリセール落ちを防ぐ買い方・乗り方を目指すべきです。

ただでさえBMWはリセールバリューが低めのブランドである為、戦略的な乗り方が必要となります。

次のモデルチェンジがいつ頃になるかを逆算する

次の1シリーズのマイナーチェンジは2023~2024年と言われており、F40系(現行モデル)、F20系(型落ちモデル)どちらを買ってもこのモデルチェンジのタイミングが一つの売り時となります。

特にF40系(現行モデル)はマイナーチェンジでも100万円以上のリセール落ちが予想されるので、その影響は大きいでしょう。

走行距離や色にも注意

BMWの場合は走行距離のリセールへの影響が大きい為、できるだけ距離は抑えた方が有利です。

とはいえ距離が少ないものは価格が高く、手が出にくいと言えます。

しかし総合的には距離が少なく、色も人気色であった方が売却時のプラス評価を含めてメリットがあります。

乗り潰す場合は、初期コストを抑える意味で距離が多めや、リセールの高くない色を選んでも差し支えありませんが、輸入車の距離多い車は何かとトラブルがつきもので、そういった意味でも心配が尽きません。

リセールを重視する場合、比較的短期での乗り継ぎにならざるを得ませんが、余分なリセール落ちを防ぐ為には必要な考え方になります。

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【中古車査定士が解説!】車を高く売る方法とおすすめの買取サービス

ディーラーの下取りと中古車買取サービスを比較した場合、90%以上の確率で10万円以上、中古車買取サービスの方が高い買取額が出ます。

アシスタント
サポート
中には100万円以上差が出る場合もあり、下取りにお任せは非常にもったいないケースが多いですよ。

しかしどこに査定を依頼すれば安心して、車が高く売れるのか、色々わからなかったり不安なことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は中古車査定士の筆者が自分の車を売る際にも使う買取サービスを紹介するので、車の乗換えや売却の際の参考にしてみてください。

すぐに車を手放せる人向け:効率と価格を両取り「オークション形式」

車をすぐに手放せる人(1ヵ月以内に売却可能)は、手間をかけずに高値で売却できる「オークション形式」の売却がおすすめです。(無料)

「オークション形式」とは、最初に1度の査定をして、そのデータに対し複数の業者がWeb上でオークション形式で入札してくる方式のこと。

キノサン
オークションの結果が安かった場合は、無料でキャンセルもできます。

そんなオークション形式で車を売る際の筆者のおすすめはユーカーパックというサービスです。

ユーカーパックは、業界最大規模の約8,000店の中古車店が加盟しており、専門査定士による写真撮影等で車が高く売れるというのが特徴です。

サービスの流れを簡単に紹介します。

車の内容と連絡先を記載して査定を依頼する
査定担当者より査定日時の連絡がくる
自宅等で車の査定を受ける
査定結果を元にオークションの設定をする
Webオークションが開催(マイページより確認)
結果に対し売却する・しないを検討する(約3日)
売却する場合は10日以内に車を引き渡す
売却しない場合はサービス終了

査定を依頼してから、結果が出るまでがかなりスピーディなのも特徴の一つ。

それでありながら、一括査定で10社以上と細かく交渉した価格の「上位1位〜3位レベル」の価格が出るので、かなり効率の良い売却方法です。

注意点として、売却する場合は10日以内に手放す必要があるので、車を手放せるタイミングを自分でコントロールして依頼するようにしましょう。

↓一括査定とユーカーパックを比較↓

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すぐに車を手放せない人向け:引渡しの融通等が利く「一括査定」

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  • 次に買う車が決まっていない…
  • 買取額を元にディーラーと商談したい…

などのすぐに車を手放せる状態にない人は、買取店と個別に引渡し時期を交渉できる車の一括査定がおすすめです。

一括査定には色んなサイトがありますが、私が最もおすすめなのはカーセンサーの一括査定です。

その理由としては主に2つあり、1つ目は一度に依頼できる業者数が最も多いことです。

査定依頼ができる業者数は住んでいる場所によって異なり、例えば私のエリアだと7社と下記の様に申し込み前に表示がされます。

カーセンサーの一括査定
チェックを外して自分で業者を選ぶことも可能

他の一括査定サービスだと、折角申し込んだのに査定に来れる業者が1社や2社と少なく、十分な比較ができない、ということも少なくありません。

キノサン
多い分には後から調整ができるので、査定業者は多い方がヨシ!

そして2つ目は大手の買取業者がしっかり入っていることになります。

カーセンサーの登録業社の数
カーセンサーには大手業者も多数登録済み

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大手が安心な理由としては、JPUCという買取業界の健全化を進める団体に加入している会社が多く、トラブルが起きにくいという事もあります。

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各業者の対応や条件を見比べながら、納得のいく金額で安心して渡せる業者を見つけましょう。

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まとめ

以上、BMW1シリーズのリセールバリューについての解説でした。

リセールは全体の中だと低めに位置する為、リセールを重視すると上級者向けの考え方が必要となります。

しかしながらBMW全体の中では購入価格も抑えめで、乗り回しもしやすく、BMWを感じるには十分なモデルです。

グレードや色、乗換えタイミングに注意してぜひ楽しんでみてください。

それでは本記事は以上です。

良いカーライフを。

≫【関連記事】リセールバリュー・残価率の高い車ランキング

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