「アルファードのリセールバリューってどれくらいあるの?」
「新型が出た場合どのぐらいリセールが下がるのだろう」
アルファードと言えばいリセールが高いイメージですが、具体的にどのくらいかって中々知る機会がないですよね。
ディーラーでつい安めの残価設定でローンを組んでしまい、結果的に安く手放してしまっている人も多いのではないでしょうか。
年間400台買取をしている私が、アルファードについて解説します。
この記事では、アルファード・アルファードハイブリッドの3年・5年・7年後のリセールバリュー(買取相場)をグレード別に解説します。
人気のタイプゴールドやSCパッケージの他、モデリスタエアロやMOPナビの影響についても調べたので是非参考にしてみてください。
まずは結論からお伝えします。
新車から5年はリセールが高いが、その後は要注意
2500ccのガソリン、特にSCパッケージのリセールが高い
装備/オプションのリセールへの影響が大きい
▼
経過年数 | モデル | 平均残価率 |
3年後 (30系) | ガソリン | 76% ★★★★☆ |
ハイブリッド | 69% ★★★☆☆ | |
5年後 (30系) | ガソリン | 67% ★★★★☆ |
ハイブリッド | 62% ★★★★☆ | |
7年後 (20系) | ガソリン | 40% ★★☆☆☆ |
ハイブリッド | 40% ★★☆☆☆ |
グレード別の詳細等については本文に記載しています。それでは見ていきましょう。
ランクル プラド(ディーゼル)の新車から3年・5年後のリセールバリュー(買取相場)をグレード別にお伝えします。また今後の買取相場や、販売比率をガソリンと比較しどっちを選ぶべきなのかについても調べたので参考にしてみてください。[…]
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リセールバリューとは
参照元:Wikipedia

買取相場の算出方法
買取相場は自動車オークションでの落札予想額から、買取業者の粗利益(10万円〜20万円)を引いて算出します。
理由としては、買取車両の大部分はオークションにて売却されている為です。
株式会社矢野経済研究所の『中古車流通総覧2020年版』によると、買取台数90万台のうち10万台が直接ユーザーに再販され、80万台はオークションで売却されています。
それでは実際のリセール/買取相場について見ていきます。
この記事は2020年11月時点の情報です。最新の買取相場は中古車買取店へお問い合わせください。
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3年後のリセール/買取相場

新車から3年後のリセールを3年落ちの平成29年式の買取相場からお伝えします。
平成30年1月にマイナーチェンジがあり、平成29年式は30系前期モデルになります。
【調査条件】
- 過去3ヶ月以内の自動車オークション落札データより
- 平成29年式の2WD(HVは4WD)、装備と色は絞り込みなし
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好(評価点4点以上)
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
2.5X | 3,304,000円 1.3~4.9万km 31件 | 188~287万円 254万円 72% |
2.5S | 3,578,727円 1.4~4.6万km 37件 | 254~320万円 298万円 80% |
2.5SAパッケージ | 3,754,473円 1.1~4.6万km 25件 | 285~330万円 310万円 79% |
2.5SAパッケージタイプブラック | 3,926,291円 1.0~5.0万km 95件 | 285~350万円 325万円 83% |
2.5G | 3,995,018円 1.4~4.9万km 8件 | 280~310万円 300万円 72% |
2.5SCパッケージ | 4,173,709円 1.0~5.0万km 146件 | 360~410万円 370万円 87% |
3.5SAタイプブラック | 4,317,055円 1.2~4.5万km 5件 | 287~342万円 310万円 72% |
3.5SACパッケージ | 4,585,091円 1.9~3.0万km 6件 | 330~364万円 342万円 75% |
3.5エグゼクティブラウンジ | 6,522,218円 1.1~4.7万km 9件 | 364~430万円 397万円 61% |
【ハイブリッド】 | ||
ハイブリッドX | 4,155,055円 1.6~4.8万km 7件 | 287~340万円 320万円 77% |
ハイブリッドG | 4,775,563円 1.3~4.4万km 6件 | 310~353万円 330万円 69% |
ハイブリッドSR | 4,919,891円 2.0~4.1万km 16件 | 310~386万円 350万円 71% |
ハイブリッドGFパッケージ | 5,356,800円 1.0~4.8万km 9件 | 330~380万円 353万円 66% |
ハイブリッドSRCパッケージ | 5,501,127円 1.3~4.9万km 14件 | 360~430万円 395万円 72% |
ハイブリッドエグゼクティブラウンジ | 7,036,691円 1.1~4.2万km 18件 | 385~450万円 410万円 58% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
※走行距離は1~5万kmで計測
平均残価率 | |
ガソリン | 76%(61~87) |
ハイブリッド | 69%(58~77) |
【参考】3年後の残価率の基準
80%以上 → ★★★★★ 最高
70~80% → ★★★★☆ 優良
60~70% → ★★★☆☆ 高い
50~60% → ★★☆☆☆ 普通
50%以下 → ★☆☆☆☆ 低い
▼リセールが高い車を知りたい人は▼
「リセールバリューが良い車に乗りたい!」「どうせなら売る時に高く売れる車を買いたい!」車は中古の流通性が高く、再販価値が高い商品として有名です。しかしどんな車でも高く売れる(リセールが高い)訳ではありません。SU[…]
アルファードの3年後のリセールバリューは高い、中でもハイブリッドよりもガソリンの方が高いということが言えます。
グレード別では
最も高い→「2.5SCパッケージ」
最も低い→「エグゼクティブラウンジ」
という感じです。
またガソリンモデルでは、3500ccより2500ccの方がリセールが良いということも言えます。
タイプゴールドのリセール

令和2年5月に発売されたばかりの「2.5Sタイプゴールド」。
「2.5Sタイプゴールド」は「2.5S」ベースとした特別仕様車で、3眼LEDヘッドランプなどが装備され価格は30万円程高くなっています。
リセールはベースの2.5Sと同水準になると考えられ、3年後の新車残価率は約80%と予想できるでしょう。
全体の中では比較的リセールの高いグレードだと言えます。
30系アルファードの輸出国
AGH30W 2500cc | マレーシア、トリニダード・トバゴ、ロシア、ケニア、香港、アイルランド、タイ、パラオ |
GGH30W 3500cc | マレーシア、ロシア、スリナム、香港、タイ、オーストラリア |
AYH30W ハイブリッド | ロシア |
30系アルファードの高いリセールを支えているのが中古車輸出です。ここでは各モデルの仕向国について紹介します。
上記の様に、型式によって輸出の仕向国が異なります。
中でもマレーシアと香港は高価格車が輸出されている国で、アルファードの輸出先として重要な国です。
※マレーシアは日本から中古車輸出される国の中では最も平均価格が高い国。
ハイブリッドのリセールが低いのは新車価格が異なるのはもちろん、この様に輸出需要と行先が異なることも影響しています。
5年後のリセール/買取相場

新車から5年後のリセールを5年落ちの平成27年式の買取相場からお伝えします。
30系アルファードの出始めで、こちらも30系前期モデルです。
【調査条件】
- 過去3ヶ月以内の自動車オークション落札データより
- 平成27年式の2WD(HVは4WD)、装備と色は絞り込みなし
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好(評価点4点以上)
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
2.5X | 3,197,782円 3.0~7.0万km 20件 | 177~270万円 232万円 73% |
2.5S | 3,578,727円 3.1~6.1万km 34件 | 220~295万円 265万円 74% |
2.5SAパッケージ | 3,754,473円 3.1~6.8万km 41件 | 250~320万円 280万円 75% |
2.5G | 3,995,018円 3.2~6.3万km 14件 | 232~298万円 260万円 65% |
2.5SCパッケージ | 4,173,709円 3.0~7.0万km 65件 | 260~385万円 325万円 78% |
3.5SA | 4,145,237円 3.1~4.8万km 2件 | 265~276万円 270万円 65% |
3.5SACパッケージ | 4,585,091円 3.1~6.7万km 7件 | 276~310万円 287万円 63% |
3.5GF | 4,842,327円 3.4~6.3万km 6件 | 250~350万円 300万円 62% |
3.5エグゼクティブラウンジ | 6,522,218円 3.5~6.7万km 7件 | 287~370万円 342万円 52% |
【ハイブリッド】 | ||
ハイブリッドX | 4,155,055円 3.0~6.3万km 10件 | 250~276万円 265万円 64% |
ハイブリッドG | 4,775,563円 3.7~6.7万km 10件 | 245~330万円 300万円 63% |
ハイブリッドSR | 4,919,891円 3.6~5.9万km 15件 | 275~350万円 320万円 65% |
ハイブリッドGFパッケージ | 5,356,800円 3.1~5.4万km 8件 | 300~370万円 345万円 64% |
ハイブリッドSRCパッケージ | 5,501,127円 3.1~6.5万km 13件 | 320~385万円 350万円 64% |
ハイブリッドエグゼクティブラウンジ | 7,036,691円 3.1~7.0万km 20件 | 310~430万円 370万円 53% |
※走行距離は3~7万kmで計測
グレード平均残価率 | |
ガソリン | 67%(52~78) |
ハイブリッド | 62%(53~65) |
【参考】5年後の残価率の基準
70%以上 → ★★★★★ 最高
60~70% → ★★★★☆ 優良
50~60% → ★★★☆☆ 高い
40~50% → ★★☆☆☆ 普通
40%以下 → ★☆☆☆☆ 低い
5年後のアルファード・アルファードハイブリッドのリセールバリューはどちらも高い水準にあると言えます。
3年後と比べると、
【ガソリン】 76%(3年)→67%(5年)
【ハイブリッド】69%(3年)→62%(5年)
と特にハイブリッドはあまり変化がないのがわかります。
グレード別では、引き続き「2.5SCパッケージ」が高く、「エグゼクティブラウンジ」が低くなっています。
輸出国は型式が3年後と同じなので、基本的に同じです。
アルファードの新車から3年後と5年後のリセールはほぼ変わらないと覚えておきましょう。
7年後のリセール/買取相場

新車から7年後のリセールを7年落ちの平成25年式の買取相場からお伝えします。
平成25年式は20系アルファードです。
【調査条件】
- 過去3ヶ月以内の自動車オークション落札データより
- 平成25年式・装備と色は絞り込みなし
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好(評価点4点以上)
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
240X | 3,175,000円 5.0~8.9万km 9件 | 88~155万円 115万円 36% |
240S | 3,508,000円 5.3~9.9万km 18件 | 111~188万円 150万円 43% |
240Sタイプゴールド | 3,670,000円 5.0~10.0万km 49件 | 111~215万円 172万円 47% |
240G | 3,680,000円 6.8~9.4万km 2件 | 88~135万円 111万円 30% |
240SCパッケージ | 3,880,000円 5.1~8.6万km 13件 | 155~215万円 180万円 46% |
350S | 3,770,000円 5.3~8.6万km 13件 | 122~200万円 166万円 44% |
350Sタイプゴールド | 4,050,000円 5.1~7.1万km 4件 | 164~186万円 175万円 43% |
350G | 4,146,000円 7.5万km 1件 | 122万円 29% |
350SCパッケージ | 4,280,000円 5.3~8.1万km 3件 | 160~200万円 188万円 44% |
350GLパッケージ | 4,620,000円 6.8万km 1件 | 166万円 36% |
【ハイブリッド】 | ||
ハイブリッドX | 3,950,000円 5.7~6.8万km 4件 | 165~185万円 177万円 45% |
ハイブリッドG | 4,400,000円 7.3~9.0万km 2件 | 141~185万円 165万円 38% |
ハイブリッドSR | 4,550,000円 5.1~9.6万km 12件 | 170~221万円 205万円 45% |
ハイブリッドGLパッケージ | 5,500,000円 5.4万km 1件 | 220万円 40% |
ハイブリッドSRCパッケージ | 5,650,000円 6.0~6.1万km 2件 | 220~242万円 235万円 42% |
ハイブリッドGプレミアムシートパッケージ | 5,800,000円 6.0~8.5万km 2件 | 220~231万円 225万円 39% |
ハイブリッドSRプレミアムシートパッケージ | 5,950,000円 9.5万km 1件 | 200万円 34% |
※走行距離は5~10万kmで計測
平均残価率 | |
ガソリン | 40%(29~47) |
ハイブリッド | 40%(34~45) |
【参考】7年後の残価率の基準
61%以上 → ★★★★★ 最高
51~60% → ★★★★☆ 優良
41~50% → ★★★☆☆ 高い
31~40% → ★★☆☆☆ 普通
30%以下 → ★☆☆☆☆ 低い
ここで一気に落ちます。
これまで比較的高かったアルファードのリセールですが、7年落ちになると普通レベルになります。
マレーシア・香港向けの輸出がなくなること、モデルチェンジが重なっていることが理由ですが、これまで特にガソリンの2500ccが高かった事から輸出の切れ目が大きいと推察できます。
ここから、
「アルファードを高く売れるのは新車から5年以内がオススメ」
ということが見えてきます。
20系アルファードの輸出国
ANH20W 2400cc | ケニア、ロシア、スリナム、セントビンセント、NZ、タンザニア、香港、英国、モザンビーク、タイ |
GGH20W 3500cc | ロシア、スリナム、NZ、英国、タイ |
ATH20W ハイブリッド | ロシア、香港、オーストラリア |
20系は30系と異なりマレーシアが外れます。
この中で特に重要なのはケニアですが、ガソリン・ハイブリッドで変化がないことから、同国に相場より高いアルファードが行っているとは考えにくいです。
国内での小売に向かない過走行車両が行っているものと思われます。
オプションの影響
ここからはアルファードのオプション等について解説していきます。
特に輸出におけるアルファードのリセールに重要な装備は、
- 3眼LEDヘッドライト
- デジタルインナーミラー
- スペアタイヤ
と言われています。(マレーシア、香港で販売されているアルファードにないオプション設定の為)
その他国内向けにも影響する各オプションの影響についてみていきましょう。
サンルーフの差(約19万円)

平均落札額 | 差 | |
サンルーフあり | 315.43万円 | 19.31万円 |
サンルーフなし | 296.12万円 |
走行距離も評価点もほぼ揃えているので、ほぼ同条件での比較となります。
結果は19万円の差となり、サンルーフオプションの価格から考えると5年以内であればリセールにプラスに働きます。
しかし全体の2/3(66%)はサンルーフをつけていないことがわかりました。
中古車価格が小さくなればなるほどオプションの影響も小さくなるので、6年落ち以降は価格差は縮まっていきます。
エアロの差(約30万円)

平均落札額 | 差 | |
エアロあり | 326.94万円 | 30.82万円 |
エアロなし | 296.12万円 |
走行距離の差が約1.3万kmあることを差し引いても、エアロがあるかないかの差は大きいと言えるでしょう。
ブランドでの価格差はありませんが、全体の6割以上をモデリスタエアロが占めています。
エアロがついているのは、全体の20~30%であると言えます。
MOPナビの差(約19万円)
MOPナビ=メーカーオプションナビ

平均落札額 | 差 | |
MOPナビ | 312.64万円 | 19.3万円 |
MOP以外 | 293.34万円 |
走行距離の差が約1万km生じてしまいましたが、リセールの差は約19万円生じるという結果になりました。
とはいえMOPナビはJBLプレミアムサウンドシステムもついて70万円以上するオプションなので、リセールで20万円返ってくるとは言え悩むところですね。
ちなみにMOPナビ以外のデータは30台あったので、MOPナビ装着車は単純計算で全体の約19%だと予想できます。
なぜSCパッケージが人気なのか
SCパッケージは30系アルファードの2500ccの中で最上位グレードです。
にもかかわらず、3年落ちの3ヶ月間における出品台数が146件以上、5年落ちが65件以上と1番流通しており、
リセールも3年後が新車の87%、5年後が78%とダントツに高いグレードです。
マレーシア向けの輸出で人気があることに加え、「ラグジュアリー系のG」<「エアロ系のS」というのは他のモデルでも明らかなので、今のアルファードの中では鉄板のグレードになります。
買取相場の変化

上の図は5年落ちのSCパッケージ全体のデータです。
5月に比べ緩やかに上昇しており、約40万円ぐらい上がっています。
ロックダウンのタイミングに比べ輸出が回復傾向にあることや、国内の中古車不足が背景にあります。
今後の動きに注目です。
人気の色
黒かパールホワイトが殆どです。
どちらがリセールが高いというのは見えませんが、全体の7割ぐらいがパールホワイトで、パールの方が人気の色であると言えます。
キノさん車の色って何色が高く売れるか、きちんと知っていますか?よく白系が良いとか、白は雪に紛れるから輸出には嫌われるとか、黒系が良いとか、シルバー系が無難で良いとか。色んな話を聞きますよね。 本記事[…]
アルファードのお勧めの乗り方
これまでの結果を踏まえると、
- 新車から乗って5年以内(2回目の車検までに)売る
- 高年式の中古車を買って、5年落ちになる前に売る
が良い乗り方かなと思います。
アルファードのリセールの肝は、
現行・型落ちではなく、新車から5年以内
が重要だと思いますので、今後モデルチェンジがあった際などは一つ考えてみてください。
アルファードのリセールまとめ
いかがでしたでしょうか。
最後にポイントを簡単にまとめておきます。
■リセールは2.5L(ガソリン)>ハイブリッド>3.5L(ガソリン)の順で高い
■オプションやグレードでリセールが変わりやすい
■新車から5年(59ヶ月)がリセールの一つの変わり目
30系になって5年以上が経過するので、今後数年でフルモデルチェンジの可能性もありますね。
また将来的にはヴェルファイアとの統合も話に出ています。
≫新型アルファード2022年に向けついに始動‼︎ヴェルファイアとの統合は!?
是非これからアルファードの売却や購入を考えられている方は参考にしてみてください。
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