ランドクルーザーのグレード別のリセールバリュー(残価率)とリセールの高い仕様を中古車査定士が詳しく解説します。
新車から3年〜10年後の残価率と買取額をまとめています。年式毎、グレード毎のリセールバリューを理解して経済的に車を乗りこなしましょう。
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【経過年数とグレード別】ランドクルーザーのリセールバリューと買取相場
ランドクルーザーの3年落ちから10年落ちまでの残価率と買取額をまとめました。
経過年数/年式 モデル | 残価率/買取額 ガソリン | 残価率/買取額 ディーゼル |
---|---|---|
3年落ち 300系前期 | 134%/903万円 ★★★★★ | 125%/970万円 ★★★★★ |
フルモデルチェンジ:200系後期→300系前期 | ||
5年落ち 200系後期 | 89%/499万円 ★★★★★ | データなし |
7年落ち 200系後期 | 70%/421万円 ★★★★★ | データなし |
マイナーチェンジ:200系前期→200系後期 | ||
10年落ち 200系中期 | 48%/254万円 ★★★★★ | データなし |
※買取額は全グレードの平均
- ガソリンモデルのZXが最も高リセール。現行は全グレード残価率100%超え
- パキスタンとマレーシアへの輸出需要高い。輸出に好まれる仕様がポイント
- 色による差は今はない。本来はパールホワイト等の白系が固めるのがおすすめ
- 3年後のリセール:残価率130%
- 5年後のリセール:残価率89%
- 7年後のリセール:残価率70%
- 10年後のリセール:残価率48%
ひとつずつ詳しく解説します。
3年後のリセール:残価率130%
3年後のリセールを2年落ちの買取相場から算出。3年後の残価率(平均買取額)は
- ディーゼルモデル:125%(970万円)
- ガソリンモデル:134%(903万円)
となりました。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取相場 残価率 |
---|---|---|
【ディーゼルモデル】 | ||
ZX | 7,600,000円 1.7万km 15件 | 990万円 130% |
GRスポーツ | 8,000,000円 1.1万km 21件 | 950万円 119% |
【ガソリンモデル】 | ||
GX | 5,100,000円 1.2万km 2件 | 660万円 129% |
AX | 5,500,000円 | データなし |
VX | 6,300,000円 | データなし |
ZX | 7,300,000円 0.7万km 24件 | 1100万円 151% |
GRスポーツ | 7,700,000円 1.5万km 6件 | 950万円 123% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
5年後のリセール:残価率89%
5年後のリセールを5年落ちの買取相場から算出。
5年後の残価率(平均買取額)は89%(499万円)となりました。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取相場 残価率 |
---|---|---|
GX | 4,739,040円 2.7万km 2件 | 420万円 89% |
AX | 5,134,909円 4.0万km 件 | 460万円 90% |
AX Gセレクション | 5,854,582円 4.5万km 11件 | 495万円 85% |
ZX | 6,836,400円 4.9万km 92件 | 620万円 91% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
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7年後のリセール:残価率70%
7年後のリセールを7年落ちの買取相場から算出。
7年後の残価率(平均買取額)は70%(421万円)となりました。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取相場 残価率 |
---|---|---|
GX | 4,728,437円 26.6万km 1件 | 275万円 58% |
AX | 5,134,909円 7.1万km 14件 | 365万円 71% |
AX Gセレクション | 5,854,582円 7.7万km 11件 | 415万円 71% |
ZX | 6,825,600円 6.4万km 77件 | 505万円 74% |
ZX Gフロンティア | 7,236,000円 6.6万km 8件 | 545万円 75% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
10年後のリセール:残価率48%
10年後のリセールを10年落ちの買取相場から算出。
10年後の残価率(平均買取額)は48%(254万円)となりました。
グレード | 新車価格 走行距離 データ数 | 買取相場 残価率 |
---|---|---|
GX | 4,400,000円 5.5万km 2件 | 220万円 50% |
AX | 4,850,000円 9.0万km 9件 | 225万円 46% |
AX Gセレクション | 5,550,000円 10.5万km 11件 | 250万円 45% |
ZX | 6,350,000円 8.9万km 32件 | 320万円 50% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
ランドクルーザーの10年後の残価率は平均48%ということで、かなり高いです。
車全体の10年後の残価率は約20%が平均なので、10年後のリセールバリューはかなり高い車であると言えます。
10年落ちの車のリセールってどれくらい?10年乗っても高く車ってあるの?本記事はこんな疑問をお持ちの方におすすめです。こんにちは、中古車査定士の@キノサンです。今回は「車の10年後のリセー[…]
何年落ちで売るのが最もお得か
車の価値は毎年均一に落ちるのか?どのタイミングで手放すのが最も良いのか?を知る為には、1年毎のリセールの変化を知ることが大切です。
※グレード:ガソリンモデルZXにて
経過年数/モデル (走行距離) | 平均買取額 (前年比) |
---|---|
当年もの/300系前期 (0.2万km) | 1050万円 |
1年落ち/300系前期 (0.7万km) | 1040万円 (−10万円) |
2年落ち/300系前期 (1.3万km) | 940万円 (−100万円) |
※フルモデルチェンジ:200系後期→300系前期 | |
3年落ち/200系後期 (2.9万km) | 660万円 (−280万円) |
4年落ち/200系後期 (4.2万km) | 670万円 (+10万円) |
5年落ち/200系後期 (3.0万km) ※57ヶ月目まで | 825万円 (+155万円) |
5年落ち/200系後期 (5.0万km) ※58ヶ月目以降 | 610万円 (−215万円) |
6年落ち/200系後期 (5.8万km) | 530万円 (−80万円) |
7年落ち/200系後期 (6.4万km) | 500万円 (−30万円) |
8年落ち/200系後期 (8.5万km) | 475万円 (−25万円) |
※マイナーチェンジ:200系前期→200系後期 | |
8年落ち/200系前期 (7.4万km) | 350万円 (−125万円) |
9年落ち/200系前期 (8.0万km) | 330万円 (−20万円) |
10年落ち/200系前期 (8.9万km) | 320万円 (−10万円) |
大きく落ちているところを赤字で記載。ガソリンZXの新車価格は730万円です。
リセールが大きく落ちるのは、
- フルモデルチェンジのあと
- マイナーチェンジのあと
- 5年落ち(初度登録年月から58ヶ月目前後)
となります。
モデルチェンジの後に旧型のリセールが落ちるというのはイメージがしやすく、そこで乗換える等の対策も取りやすいでしょう。
しかしマレーシアやパキスタンへの輸出の関係で、5年落ちを境にリセールが大きく落ちるのには注意が必要です。
ランドクルーザーの場合、マレーシアへ輸出できる/できないのラインが満5年の直前にあり、5年目の車検で乗換えるのであれば、数ヶ月早く手放すだけで数十万円査定が高くなります。
その際に査定を依頼する業者として、マレーシアへの輸出対象車を専門に買取りしているENGに見積もりを取ってみるのがおすすめです。
買取現場でやたら良い条件(高い金額)を出す競合とぶつかることがあり、後でお客さんに聞いてみたら大体ENGだったりします。
輸出の状況は都度変わるので必ずということは言えませんが、良い時は他社より数十万円上を出してくるのでメリットは十分にあります。
【リセールの高い仕様】ランドクルーザーの人気のボディカラーやオプション
- リセールバリューの高い色
- リセールバリューの高いシート色
- リセールバリューの高いオプション
- リセール重視で購入する際のポイント
ひとつずつ詳しく解説します。
リセールバリューの高い色
外装色によるリセール差を中古車オークションから調べた結果です。
色 | 台数/走行距離 | 平均価格 |
---|---|---|
パールホワイト | 253台/0.4万km | 1050万円 |
クロ | 86台/0.4万km | 1050万円 |
グレー | 5台/1.6万km | 990万円 |
※ZX(ガソリン)にて n=344
リセールバリューの高い色はパールホワイトとクロとなります。
台数はパールホワイトが多く、車の特殊性からどの色も高いリセールバリューと言えます。
リセールの高いシート色
シート色によるリセール差を中古車オークションから調べた結果です。
色 | 台数/走行距離 | 平均価格 |
---|---|---|
ベージュ | 256台/0.3万km | 1050万円 |
クロ | 57台/0.7万km | 1050万円 |
※ZX(ガソリン)にて n=344
ベージュシートの方が人気ですが、リセールに差は現れていません。
リセールの高いオプション
グレードをガソリンのZとした時の、おすすめのオプションは下記となります。
- タイヤ空気圧警報システム(22,000円)
- ルーフレール(33,000円)
- クールボックス(71,500円)
- 12.3インチTコネクトナビ(457,600円)
- リヤエンターテインメント(174,900円)
- 寒冷地仕様(31,500円)
- モデリスタエアロセットA+リアスポイラー(462,000円)
これぐらいの車格になるとメーカーオプションはほぼフルオプションが推奨です。
特にエアロはフェンダーガーニッシュからリアスポイラーまで細かくつけた方が評価が高いでしょう。
リセールバリュー重視で購入する際のポイント
ランドクルーザーを経済的に乗りこなす為には、
- 輸出に強いパールホワイトやベージュシートの白系で固める
- できるだけ5年落ちに近い年式で売る
この2点を意識することが重要です。
ランドクルーザーがよく行くパキスタンでは白系が好まれ、パールホワイト×ベージュシートの組み合わせが最も高評価です。
また関税の関係から5年落ちが最も高く売れる年式になります。
新型(300系)は世界的な台数不足から年式の差はまだあまりないものの、200系になるとパール/ベージュの5年落ちが最も高く売れています。
中古の200系を狙う場合は5年落ちを出口とした年式を購入すれば、持ち出しの少ない経済的な乗り方でできるでしょう。
ランドクルーザーの中古車を探すなら!業者の非公開在庫もチェックしよう
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【中古車査定士が解説】車を安全に高く売るために気をつけるべきポイント
ここからは中古車査定士である筆者が、車を安全に高く売る為の方法と使うべき買取サービスの順序をお伝えします。
まず大前提として伝えておきたいことは、
- ディーラーの下取り額に比べると買取店の買取額の方が99%高い
- 車の売却は値段も大事だが、安心・安全に売却することも大事
ということです。
値段だけに捉われることなく、バランスの良い、納得のいく高値売却を目指しましょう。
使うべき買取サービスと順番
買取の見積もりを取るにあたっては、下記3つの形態で取るのがベストです。
とはいえ時間や労力を要すこともあるので、状況に応じて使い分けてください。
- ディーラーの下取り査定
- 買取業者の査定
- Webオークションでの査定
順番もこの順番で査定を依頼するのがポイントです。
理由は査定額の有効期限に関係しています。
ディーラーに下取査定を依頼する
まずはディーラー等の次の車を購入するところに下取り査定を依頼しましょう。この査定額は納車時期まで保証されることが多く、すぐに決断をする必要のない「持っておける」価格です。
基本的にはこの価格をベースに、より良い条件を探すことになります。
買取業者に査定を依頼する
買取業者に査定を依頼するにあたって、必ず○○が最も良い条件を出すというのはありません。
車の内容や売却タイミングによって、どこが最も良い条件を出すかはわからないので、安心できる業者複数社に査定を依頼するのがおすすめです。
ちなみに筆者はいつもカーセンサーの一括査定を利用しています。
カーセンサーは自宅近くの大手の買取業者がほぼすべて登録されている一括査定サービスで、信頼できる業者全てにまとめて査定が依頼できます。
下記の様に自宅近くの買取登録業者が複数候補に上がります。チェックを外せば知っているところにだけ依頼をすることもできます。
買取業者に車を売る際のポイントとして、JPUCに加入している業者に売った方が確実に安心です。
JPUCとは車買取業界の健全化を進める団体のことで、ここに加入している業者との間にトラブルが起きても、JPUCに相談すれば解決してくれます。
大手の買取業者はほぼ全て加入していますが、気になる場合は下記で調べておきましょう。
ちなみに今の中古車買取業界で最も安心して車を売却できるのはカーセブンです。
同社の社長は先程のJPUCの代表理事を務めており、安心な買取をモットーとし、絶対に顧客からクレームが上がる様な対応はしてきません。
カーセンサーの一括査定は大手業者にまとめて依頼ができますが、その中身や対応は各業者それぞれ。買取条件が良く、安心して車を引き渡せる業者に依頼することが大切です。
Webオークションの査定をする
最後にトライしてみる価値があるのが、Webオークションでの売却方法です。
Webオークションとは1回の査定で記録した査定データに対し、後日Web上で数千社から入札を募り、最も高い業者に売却するという売り方です。
買取査定をしていると現場でよくバッティングすることがあり、実際に車を売る時にも利用しているのが楽天Car車買取とユーカーパックです。
Webオークションの特徴は、査定が1度のみなので一括査定の様に業者対応の手間がかからないのと、オークションの結果が安ければ無料でキャンセルができることです。
その代わりWebオークションは結果が出てから売る・売らないの判断を数日で行わなければならず、あまり待ってもらえません。
この様に査定額の有効期限が1番短いのがWebオークションになるので、他の金額が出揃うか、出揃った後に利用するのがおすすめです。
<番外編>オークション出品代行
それでも査定額に納得がいかない場合は、その希望額はあまり現実的ではないと言えるでしょう。
その上でかなり上級者向けとして業者オークションへの出品代行を依頼するという手もあります。
出品代行の最もメジャーなサービスはカーオークション.jpです。
業オクは上手く売れれば、買取業者が本来得ている利益をそのまま享受できる反面、流札率が高く、希望額通りに売れる保証もありません。
車を動かす必要もあるので、上手く売れないと手数料が嵩み、かなりハイリスクハイリターンな上級者向けの売却方法と言えるでしょう。
<番外編>個人売買サイトに登録
個人間売買も車を高く売るには適した方法です。
個人間売買は売りたい金額をこちら側で設定できる為、安く売れてしまう心配がないという点では安心して掲載できるメリットがあります。
しかし掲載価格が市場に見合っていないと一向に売れないという可能性もあり、バランスが重要。
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日程に余裕のある車の売却であればカババに希望の条件で掲載してみて、売買が成立しなければ一括査定で売り切る、という考え方もありですね。
ランドクルーザーのリセールまとめ
ランクル300はまだタマ数が十分に市場にないこともあり、かなり高価格で取引されています。
今後台数が十分に出回れば相場が落ちる可能性はあるものの、その時期はまだまだ先でしょう。
- ガソリンモデルのZXが最も高リセール。現行は全グレード残価率100%超え
- パキスタンとマレーシアへの輸出需要高い。輸出に好まれる仕様がポイント
- 色による差は今はない。本来はパールホワイト等の白系が固めるのがおすすめ
本記事は以上となります。
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