レクサスの大型FRセダンとして平成17年から日本で発売されている「GS」
同サイズのFFモデルのESとポジションが被ることもあり、2020年8月で生産中止が決まっています。
本記事ではそんなレクサスGSのリセールバリューについて解説します。
6月に最終モデルの「エターナルツーリング」が発売されGSファンは購入した方も多いのではないでしょうか。
3年、5年、7年後の買取相場について解説していきますので、売る時は是非参考にしてください。
レクサスGSの有終の美を飾るか、最終モデル「エターナルツーリング」発売
8月で生産が終わるGS。Fスポーツをベースに最後となるエターナルツーリングが国内で販売されました。EセグメントのFRセダンとして最後に爪痕を残せるかが注目です。#レクサスGS#さよならGS https://t.co/6C1N7SHWnH
— キノさん@中古車買取営業マン×圧倒的に車で得するブログ(55記事) (@Boardingxx) June 30, 2020
【この記事を買いた人】
ーこの記事でわかること(結論)ー
GS含めレクサスセダンは3年で50%まで急降下
3年→5年で更に半分になるが、5年後以降は比較的安定する
5年落ちのリセールが低い分、5年落ちの中古車は買い目線としてはアリ
リセール バリューとは
リセールバリューとは
買取相場の算出方法
買取相場は自動車オークションでの落札予想額から、買取業者の粗利益(10万円〜20万円)を引いて算出します。
理由としては、買取車両の大部分はオークションにて売却されている為です。
株式会社矢野経済研究所の『中古車流通総覧2020年版』によると、買取台数90万台のうち10万台が直接ユーザーに再販され、80万台はオークションで売却されています。
3年後の買取相場
新車から1回目の車検である、3年落ち(平成29年式)の買取相場を調べます。
見た目は現行モデルと同じです。
【調査条件】
- 平成29年式:装備と色は混在
- 走行距離3万km前後(年間1万kmで計算)
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好
買取相場
グレード | 新車価格 | 買取相場 残価率 |
GS200t | 5,770,000 | 230万円 40% |
GS200tIパッケージ | 6,166,000 | 242万円 39% |
GS200tFスポーツ | 6599000 | 330万円 50% |
GS200tバージョンL | 6777000 | 300万円 44% |
GS300h | 6153000 | 200万円 33% |
GS300hIパッケージ | 6549000 | 320万円 49% |
GS300hFスポーツ | 6982000 | 400万円 57% |
GS300hバージョンL | 7160000 | 350万円 49% |
GS350 | 6430000 | データなし |
GS350Iパッケージ | 6826000 | データなし |
GS350バージョンL | 7437000 | 330万円 44% |
GS350Fスポーツ | 7465000 | 360万円 48% |
GS450h | 7428000 | データなし |
GS450hIパッケージ | 7824000 | 330万円 42% |
GS450hバージョンL | 8435000 | 400万円 47% |
GS450hFスポーツ | 8463000 | 385万円 45% |
※買取相場=直近1ヶ月のオークションデータより算出
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【3年落ち】平均の買取相場と残価率 | |
GS200t系 | 276万円・43% |
GS300h系 | 318万円・47% |
GS350系 | 345万円・46% |
GS450h系 | 372万円・45% |
全モデル平均残価率 | 45% |
3年落ちの平均残価率は43〜47%
比較的低グレード(標準又はIパッケージ)はリセールが低く、高グレード(バージョンLやFスポーツ)はどのモデルにおいてもリセールが高い傾向にあります。
また排気量やガソリン・ハイブリッドの違いによって大きな差は見られないこともわかりました。
サンルーフやボディの色でやや大きく価格が変わっており、ムラがある相場と言えます。
サンルーフの影響がやや大きめ
バージョンLの黒、24,000kmのサンルーフ付きが350万円(税別)で売れています。
同じバージョンLのパールホワイト、35,000kmのサンルーフなしが314万円(税別)で売れています。
パールホワイトの方が状態が良く、走行距離の差をほぼ相殺すると考えると、約30万円程サンルーフで差がついていると考えられます。
またFスポーツのグレー、42,000kmのサンルーフ付きが325万円で落札。
同じくFスポーツの青、23000kmのサンルーフなしが288万円で売れてしまっています。
青の方が少し状態が悪いですが距離が短いので、サンルーフの差が価格に現れていると言えます。
GSはサンルーフをつける価値が大いにあることがわかります。
5年後の買取相場
新車から2回目の車検である、5年落ち(平成27年式)の買取相場を調べます。
平成27年11月にビッグマイナーチェンジがあり、現行の見た目になっています。
平成27年の前期モデル(一つ前の見た目)を中心に解説します。
【調査条件】
- 平成27年式:装備と色は混在
- 走行距離5万km前後(年間1万kmで計算)
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好
買取相場
グレード | 新車価格 | 買取相場 残価率 |
GS300h | 5975000 | 180万円 30% |
GS300hIパッケージ | 6386000 | 180万円 28% |
GS300hFスポーツ | 6798000 | 200万円 30% |
GS300hバージョンL | 6917000 | 200万円 29% |
GS250 | 5296000 | 120万円 23% |
GS250Iパッケージ | 5707000 | 140万円 25% |
GS250Fスポーツ | 6119000 | データなし |
GS250バージョンL | 6238000 | データなし |
GS350 | 6129000 | データなし |
GS350Iパッケージ | 6541000 | 155万円 24% |
GS350バージョンL | 7071000 | データなし |
GS350Fスポーツ | 7158000 | 200万円 28% |
GS450h | 7250000 | データなし |
GS450hIパッケージ | 7662000 | 200万円 26% |
GS450hバージョンL | 8192000 | 200万円 24% |
GS450hFスポーツ | 8279000 | 220万円 27% |
【5年落ち】平均の買取相場と残価率 | |
GS300h系 | 190万円・29% |
GS250系 | 130万円・24% |
GS350系 | 178万円・26% |
GS450h系 | 207万円・26% |
全モデル平均残価率 | 26% |
型落ちとなり一気にリセール低下
5年落ちは全体平均で新車価格に対する残価率が、26%とかなり低くなりました。
ビッグマイナーチェンジ前の型になるとはいえ、リセールの下落が大きいと言えます。
逆に言うと型落ちの中古車は購入にはお得です。どのモデルも小売で200万円台、個人間売買の様な形であれば100万円台で乗れる可能性もあるでしょう。
7年後の買取相場
新車から3回目の車検である、7年落ち(平成25年式)の買取相場を調べます。
平成24年のフルモデルチェンジでこの見た目になっており、本記事の5年落ちと7年落ちは同じモデルになります。
【調査条件】
- 平成25年式:装備と色は混在
- 走行距離7万km前後(年間1万kmで計算)
- 事故修復歴なし、内外装の状態良好
買取相場
グレード | 新車価格 | 買取相場 残価率 |
GS250 | 5100000 | 100万円 20% |
GS250Iパッケージ | 5500000 | 130万円 24% |
GS250Fスポーツ | 5900000 | 175万円 30% |
GS250バージョンL | 6000000 | 160万円 27% |
GS350 | 5800000 | 120万円 21% |
GS350Iパッケージ | 6200000 | 130万円 21% |
GS350Fスポーツ | 6800000 | 160万円 24% |
GS350バージョンL | 6700000 | 130万円 19% |
GS450h | 7000000 | 130万円 19% |
GS450hIパッケージ | 7400000 | 165万円 22% |
GS450hバージョンL | 7900000 | 165万円 21% |
GS450hFスポーツ | 8000000 | 176万円 22% |
【7年落ち】平均の買取相場と残価率 | |
GS250系 | 141万円・25% |
GS350系 | 135万円・21% |
GS450h系 | 159万円・21% |
全モデル平均残価率 | 22% |
年数が経てばガソリンの低排気量が有利に
7年落ちにておいては、GS250系が若干ではありますがリセールが高いという結果が出ました。
ただしそこまで大きな差ではありません。
燃料代が排気量で相殺されると考えると、ハイブリッドの故障リスク分ガソリンモデルの方が長く乗るには有意と言えるかもしれません。
レクサスGSのリセールまとめ
GSと他のセダンモデルLS、ISのリセールの推移をグラフにしました。
セダンの特徴として、
- 3年で50%前後までガクッと落ちる
- 3→5年も引き続き落ちる
- 5→7年で落ち度がやや安定
という特徴がある様に見えます。
逆に読むと、セダンは新車後すぐにリセールが下がるので、中古で買う方がお得ということが言えるかもしれません。
是非参考にしてみてください。
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