「ヴェルファイアのリセールバリューについて詳しく知りたい!」
「今売った場合の買取相場がどれぐらいなのか知りたい!」

トヨタのフラッグシップミニバン「アルファード/ヴェルファイア」。
アルファードの兄弟車で、シャープなルックスで若者を中心に人気のある車です。
そんなヴェルファイアのリセールが実際どのぐらいかってご存知でしょうか?
アルファードのリセールバリューについては別記事で解説していますが、比較してどうなのか気になるところですよね。
今回は「ヴェルファイアのリセール」について解説していきます。
この記事では、
- ヴェルファイアの3年・5年後のリセールバリュー/買取相場
- ガソリンとハイブリッドの比較
- アルファードとの比較
について詳しく記載しています。
●ヴェルファイアの購入を検討している
●アルファードとヴェルファイアで迷っている
●ヴェルファイアを今手放した時の相場が知りたい
方には必見の記事です。
是非最後までチェックしてみてくださいね!
では早速ですが結論から。
1. ヴェルファイアのリセールバリューと買取相場を現役査定士が一挙公開
買取相場の算出方法
買取相場は自動車オークションでの落札予想額から、買取業者の粗利益(10万円〜20万円)を引いて算出します。
理由としては、買取車両の大部分はオークションにて売却されている為です。
株式会社矢野経済研究所の『中古車流通総覧2020年版』によると、買取台数90万台のうち10万台が直接ユーザーに再販され、80万台はオークションで売却されています。
3年落ちのリセールバリュー
新車から1回目の車検を迎えるタイミングである、3年落ち(平成29年式)について解説します。
【調査条件】
- 平成29年式、ガソリンは2WDモデル
- 走行距離1万km~5万km
- 事故修復歴なし、内外装状態良好
【結果】
グレード名 | 新車価格 燃費 | 買取相場 残価率(RV) |
2.5X | 330万円 11.6 | 200万円 61% |
2.5Z | 358万円 11.6 | 242万円 68% |
2.5Z Aエディション | 375万円 11.6 | 253万円 67% |
2.5V | 400万円 11.6 | 253万円 63% |
2.5Z Gエディション | 417万円 11.4 | 300万円 72% |
3.5ZA | 415万円 9.5 | 220万円 53% |
3.5ZA Gエディション | 459万円 9.1 | 253万円 55% |
3.5VL | 484万円 9.5 | 264万円 55% |
3.5エグゼクティブラウンジ | 652万円 9.5 | 350万円 54% |
ハイブリッドX | 416万円 18.4 | 264万円 63% |
ハイブリッドV | 478万円 18.4 | 280万円 59% |
ハイブリッドZR | 492万円 18.4 | 286万円 58% |
ハイブリッドV Lエディション | 536万円 18.4 | 253万円 47% |
ハイブリッドZR Gエディション | 550万円 18.4 | 341万円 62% |
ハイブリッド エグゼクティブラウンジ | 704万円 18.4 | 400万円 57% |
2,500cc平均 | 3,500cc平均 | ハイブリッド平均 |
66% | 54% | 58% |
※装備、ボディカラーは平均で算出
※残価率=買取相場/新車価格(%)
※買取相場=直近1ヶ月のオークション落札データより
定員によるリセールの差は殆どありませんでした。7人乗り設定しかないグレードもありますが、8人乗りでもそこまで大きな影響は受けていません。
過去6ヶ月の買取相場の推移
オークション落札額の過去半年の変化を見てみましょう。
グレード:2.5Z Gエディションにて。
・Gエディショングレードが最もリセールが高い
・ハイブリッドよりもガソリン、3,500cよりも2,500ccがリセールが高い。
・直近の相場下落は大きいが、それでも3年で60%を超えているグレードも多く優秀。
5年落ちのリセールバリュー
新車から2回目の車検を迎えるタイミングである、5年落ち(平成27年式)について。
【調査条件】
- 平成27年式、ガソリンは2WDモデル
- 走行距離3万km~7万km
- 事故修復歴なし、内外装状態良好
【結果】
グレード名 | 新車価格 燃費 | 買取相場 残価率(RV) |
2.5X | 330万円 11.6 | 187万円 57% |
2.5Z | 358万円 11.6 | 231万円 65% |
2.5Z Aエディション | 375万円 11.6 | 236万円 63% |
2.5V | 400万円 11.6 | 220万円 55% |
2.5Z Gエディション | 417万円 11.4 | 270万円 65% |
3.5ZA | 415万円 9.5 | 220万円 53% |
3.5ZA Gエディション | 459万円 9.1 | 253万円 55% |
3.5VL | 484万円 9.5 | 264万円 55% |
3.5エグゼクティブラウンジ | 652万円 9.5 | 300万円 46% |
ハイブリッドX | 416万円 18.4 | 260万円 63% |
ハイブリッドV | 478万円 18.4 | 245万円 51% |
ハイブリッドZR | 492万円 18.4 | 264万円 54% |
ハイブリッドV Lエディション | 536万円 18.4 | 253万円 47% |
ハイブリッドZR Gエディション | 550万円 18.4 | 300万円 55% |
ハイブリッド エグゼクティブラウンジ | 704万円 18.4 | 308万円 44% |
2,500cc平均 | 3,500cc平均 | ハイブリッド平均 |
61% | 52% | 52% |
※装備、ボディカラーは平均で算出
※残価率=買取相場/新車価格(%)
※買取相場=直近1ヶ月のオークション落札データより
・3年落ちの数字からあまり変わっていない
・中ではハイブリッドグレードが落ちている
・大きなマイナーチェンジが3~5年落ちでなかったのも要因
7年落ちのリセールバリュー
新車から3回目の車検を迎えるタイミングである、7年落ち(平成25年式:20系)について。
【調査条件】
- 平成25年式、ガソリンは2WDモデル
- 走行距離5万km~9万km
- 事故修復歴なし、内外装状態良好
【結果】
グレード名 | 新車価格 燃費 | 買取相場 残価率(RV) |
2.4X | 318万円 11.6 | 100万円 31% |
2.4Z | 340万円 11.6 | 110万円 32% |
2.4V | 368万円 11.6 | 110万円 30% |
2.4Z Gエディション | 388万円 11.4 | 150万円 39% |
3.5Z | 377万円 9.5 | 132万円 35% |
3.5V | 406万円 9.1 | データなし |
3.5Z Gエディション | 428万円 9.5 | 154万円 36% |
3.5V Lエディション | 462万円 9.5 | 154万円 33% |
ハイブリッドX | 396万円 17.0 | 154万円 39% |
ハイブリッドV | 440万円 17.0 | 143万円 33% |
ハイブリッドZR | 455万円 16.2 | 165万円 36% |
ハイブリッドV Lエディション | 550万円 16.2 | 187万円 34% |
ハイブリッドZR Gエディション | 565万円 16.2 | 198万円 35% |
2,500cc平均 | 3,500cc平均 | ハイブリッド平均 |
33% | 35% | 35% |
※装備、ボディカラーは平均で算出
※残価率=買取相場/新車価格(%)
※買取相場=直近1ヶ月のオークション落札データより
・20系になり、5年を経過したことで大きくリセールが低下
・排気量やガソリン・ハイブリッドによるリセールの差はなくなる(どれも35%前後)
9年落ちのリセールバリュー
発売当時のモデル(平成20年〜21年式)について。
【調査条件】
- 平成20~21年式、ガソリンは2WDモデル
- 走行距離10万km以上
- 事故修復歴なし、内外装状態は走行距離に準じたものとして
【結果】
モデル | 買取相場 残価率(%) |
ガソリン・2,400ccモデル | 30万円 10% |
ガソリン・3,500ccモデル | 44万円 10% |
リセールバリューまとめ
ガソリン(排気量別)とハイブリッドに分け、平均値をまとめました。
経過年数 | モデル | 残価率(RV) |
1年 | 2500cc | 85% |
3500cc | 72% | |
HV | 77% | |
2年 | 2500cc | 81% |
3500cc | 63% | |
HV | 75% | |
3年 | 2500cc | 66% |
3500cc | 54% | |
HV | 58% | |
5年 | 2500cc | 61% |
3500cc | 52% | |
HV | 52% | |
7年 | 2500cc | 33% |
3500cc | 35% | |
HV | 35% | |
9年 | 2500cc | 10% |
3500cc | 10% | |
HV | – |
7年を超える場合は新車の残価率10%前後へ収束していきます。
兄弟車であるアルファードの残価率と比較した場合、3~5年落ちについてはアルファードの高いということが言えます。
トヨタの発表では現在60種ある車種を2025年までに30種に絞るとされていて、ヴェルファイアはアルファードに統合されると言われているので、今後はより差が出るかもしれません。
【これからのトヨタ車はアルファード、ノア】
未来に向けてトヨタの車種の統合が進められます。
ポイントはリセールを考えた場合、名前が残っている車種が有利となることです。何に統合されていくかこれから購入するひとは見ておきましょう!#車 https://t.co/Qtb1bh4rUV
— キノさん@中古車査定士×ブログ(32) (@Boardingxx) May 15, 2020
【新型アルファードは2022年4月に登場か】
ヴェルファイアと統合された新型アルファードが2022年4月に発売かとの噂です。
また車種の絞り込みによるヴェルファイアとの統合は高確率です。
アルヴェルは5年でリセールが1段落ちます。30系は早めの行動が吉です。#車買取 https://t.co/fV98Og1u2r
— キノさん@中古車査定士×ブログ(32) (@Boardingxx) May 18, 2020
車は高く売れるうちに売っておきましょう!
買取業者の価格よりも高く売れる可能性があるユーカーパック
ユーカーパックは買取業者を飛ばして、ユーザーが中古車販売店等に直接売ることができるサービスです。
中古車の流通をこれまでより簡素化させたモデルであり、今後この様な流通が広まっていくと思われます。
・オークションで売って利益を得ている買取業者の利益分(10万円〜20万円)相場より高く売れる可能性がある
・最大5,000社から入札が入るが、やりとりをするのはユーカーパックだけなので手間がかからない
デメリットは、現状は対象地域が限られていることと、査定を受けるためには車を指定の店舗に持ち込まなくてはならないことです。
北海道、青森県、岩手県、宮城県、山形県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、福井県、長野県、静岡県、愛知県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、福岡県、熊本県、鹿児島県、沖縄県
2. 【応用編】事故歴や装備による違い
ここからは買取相場に影響を与える細かな条件について見ていきます。
事故修復歴の影響
事故修復歴がない車両とある車両のオークション落札額を比べてみます。
事故修復歴の有無の見分け方については、『車の事故修復歴ってどこから!?現役査定士がわかりやすく説明します』にて解説しています。
下記は事故歴の有無それぞれのオークション落札データです。
装備や色の影響
装備や色の違いでどのくらいの価格差が出るのか、についてお答えします。
平成30年後期以降は特に装備で差が出る
平成30年10月のマイナーチェンジ以降においては、香港、シンガポール、マレーシア行きの輸出において装備が高く売れる装備が明確に分かれています。
該当する車両は高額での買取が期待できます。
・3眼LEDヘッドライト
・デジタルインナーミラー
・スペアタイヤ
※また海外ではエアロパーツのオプションが選択できないので、モデリスタ・TRDのエアロ装備はコスト以上に評価される可能性が高いと言えます。
ボディカラーの違いを比較
平成27年式の「2.5ZGエディション」にて、色の違いの価格差を調べました。
上のデータは、黒の特殊色222「バーニングブラッククリスタルシャイン」と220「スパークリングブラック」のデータ。
下のデータは一般的な黒とパールホワイトのデータです。他の色は中古車としてそもそもありませんでした。
サンルーフの有無を比較
平成27年式の「2.5ZGエディション」にて、サンルーフの有無による価格差を調べました。
高く売れている車両例
上図のデータは5年落ちですが、走行距離が少ないこともあって、305万円でオークションで落札されています。
装備はこの様にきっちり書かれますので、オプションや装備は査定の際にアピールしましょう。
新車への乗換えは下取りの比較と同様に、値引きを比較することも重要
新車へ乗換える場合は、ディーラーの見積もりとMOTAでも見積もりをとって値引きを比較させましょう。
値引きを比較させる場合は、県外のディーラーに行ったり他の競合車種と比較するのが一般的ですが、わざわざ足を運ぶのも手間です。
MOTAはWeb上で全国4,000のディーラーから複数の見積もりが取得できるので効率的に値引きを比較させる事ができます。
3. まとめ
ヴェルファイアのリセールバリューについてのポイントをまとめました。
- ヴェルファイアのリセールバリューは基本的に高い(5年落ちでも新車価格の50%以上!)
- 7年落ちまでは、ガソリン(2,500cc)>ハイブリッド>ガソリン(3,500cc)の順でパフォーマンスに差が出る
- 最もハイリセールを狙えるのは、「2.5ZGエディション・パールホワイト」の「3眼ヘッドライト」「デジタルインナーミラー」「スペアタイヤ」「エアロ・サンルーフ」付き
- 走行距離が20万kmを超えても輸出需要がある為、買取が廃車の様な価格になることはない
- 今から購入するなら新車・中古ともにアルファードの方がお勧め
ご質問はお問い合わせからお気軽に連絡ください。