【ポルシェ】パナメーラのリセールと残価率を中古車査定士が解説

ポルシェ/パナメーラのグレード別のリセールバリュー(残価率)とリセールの高い仕様について中古車査定士が詳しく解説します。

3年後、5年後、7年後、10年後の残価率をまとめたので、購入の材料にしてください。

キノサン
結論、パナメーラのリセールはやや弱め(★★★☆☆)です!

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【結論】パナメーラのリセール

パナメーラのリセールバリュー

それではまず、現在のパナメーラの経過年数別のリセール(残価率)を記載します。

残価率とは買取価格/新車価格(%)で値持ちの良さを表します。
経過年数
モデル
残価率/買取額
パナメーラ
残価率/買取額
スポーツツーリスモ
R2/8:971系後期にマイナーチェンジ
3年落ち/R1年
971系前期
69%/1042万円
★★★☆☆
64%/1136万円
★★★☆☆
5年落ち/H29年
971系前期
52%/796万円
★★★☆☆
未発売
H28/7:971系にフルモデルチェンジ
7年落ち/H27年
970系後期
27%/388万円
★☆☆☆☆
未発売
H25/4:970系後期にマイナーチェンジ
10年落ち/H24
970系前期
19%/279万円未発売

※平均買取額は全グレード平均にて

キノサン
パナメーラのリセールはやや低め。リセールを重視するなら短期で乗換えるのがおすすめです。
結論:パナメーラのリセールは?
  • パナメーラ、パナメーラスポーツツーリスモ共にリセールは高くない
  • グレードはベースグレードかGTSがおすすめ。色はパールホワイトかクロが良い
  • 今後のモデルチェンジ次第では、フル内燃機関の971系(現行)は希少価値が上がる可能性も

パナメーラのリセールはあまり高くありません。

経過年数や走行距離に比例して大きくリセールは落ちるので、リセール重視で乗るなら短期で乗換えるのがおすすめの乗り方。

コスパが良いグレードはベースグレードか、GTSグレード。スポーツクロノPCKとパノラマルーフはリセールへ大きく影響するオプションです。

 

今後、パナメーラのモデルチェンジは予定されてなく、911以外の全てがフル電動化され、タイカンに吸収されると言われています。

そうなった場合、逆に今のフル内燃機関のパナメーラは希少な存在となり、これまでよりリセールが落ちにくくなる可能性が出てきます。

確定的なことは言えないですが、基本はリセールが落ちやすい車なので、頭に入れながら乗り継ぐようにしていきましょう。

これから乗換えを考えている方は、早め早めに下取り車の買取相場を調べておくと乗換えの計画も立てやすく、おすすめですよ。

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***

経過年数/グレード別のリセール

新車から3年・5年・7年・10年後のリセールをグレード別に紹介します。

【調査条件・環境】
・過去3ヵ月のオークションデータ
・装備と色は絞り込みなし
・事故歴なし車両状態良好として

▼関連記事
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3年後のリセール:残価率67%

3年後のリセールを3年落ちから解説します。

3年落ちは令和2年8月にマイナーチェンジがあったので971系前期モデルになります。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
【パナメーラ】
パナメーラ11,980,000円
1.1万km
2件
950万円
79%
パナメーラ412,833,333円
1.8万km
10件
900万円
70%
パナメーラ4S16,280,000円
1.6万km
3件
950~1050万円
1000万円
61%
パナメーラGTS19,494,444円
0.7万km
4件
1450~1550万円
1500万円
77%
パナメーラ4Eハイブリッド14,360,000円
1.6万km
2件
900万円
63%
パナメーラ4Eハイブリッドエグゼクティブ16,408,333円
1.1万km
1件
1000万円
61%
【パナメーラスポーツツーリスモ】
パナメーラ4スポーツツーリスモ12,950,000円
2.4万km
13件
650~1000万円
880万円
68%
パナメーラ4Sスポーツツーリスモ17,043,000円
1.9万km
6件
850~1200万円
1000万円
59%
パナメーラ4Eスポーツツーリスモ15,213,000円
3.8万km
5件
700~900万円
750万円
49%
パナメーラGTSスポーツツーリスモ19,350,000円
0.6万km
2件
1600~1800万円
1700万円
88%
パナメーラターボスポーツツーリスモ24,533,000円
2.7万km
3件
1200~1500万円
1350万円
55%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【3年後の残価率/平均買取額】

パナメーラ69%/1042万円
スポーツツーリスモ64%/1136万円

スポーツツーリスモは平成29年に追加された比較的最近のモデルですが、概ねパナメーラと変わらないか、やや低いリセールバリューになります。

しかしGTSグレードは両モデルを通して高いリセールとなっており、特にリセールが高いのはベースとGTSグレードです。

 

5年後のリセール:残価率52%

5年後のリセールを5年落ちから解説します。

5年落ちも同じく971系前期モデルです。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
パナメーラ11,328,000円
9.6万km
2件
450~660万円
550万円
49%
パナメーラ411,828,000円
4.2万km
3件
500~850万円
660万円
56%
パナメーラ4S15,910,000円
3.3万km
8件
700~1000万円
850万円
53%
パナメーラ4Eハイブリッド14,070,000円
5.0万km
3件
550~1000万円
770万円
55%
パナメーラターボ23,270,000円
1.9万km
7件
950~1400万円
1150万円
49%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【5年後の残価率/平均買取額】

52%/796万円

5年後のリセールはそこまで高くありません。

大体の車が5年も経てばマイナーチェンジを含めたモデルチェンジをしますが、5年落ちで50%台の残価率は平均よりも低い数値です。

このことからもパナメーラをリセール重視で乗るなら短期決戦・短期売却が望ましいと言えます。

 

7年後のリセール:残価率27%

7年後のリセールを7年落ちから解説します。

7年落ちは一つ前の970系の後期モデルです。

970系後期のパナメーラ(goonetより)
グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
パナメーラ10,380,000円
4.6万km
4件
300~400万円
380万円
37%
パナメーラ4S15,580,000円
6.8万km
3件
200~250万円
230万円
15%
パナメーラGTS17,000,000円
5.1万km
4件
380~600万円
530万円
31%
パナメーラS14,990,000円
3.3万km
2件
440~460万円
450万円
30%
パナメータS-Eハイブリッド14,980,000円
7.2万km
3件
300~380万円
350万円
23%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【7年後の残価率/平均買取額】

27%/388万円

7年落ちのリセールはかなり低下してきています。

概ね走行距離に関係なく低くなっているので、モデルとして年数が経つとリセールが落ちやすいと言えるでしょう。

 

10年後のリセール:残価率19%

10年後のリセールを10年落ちから解説します。

10年落ちは970系の前期(初期)モデルです。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
パナメーラ410,780,000円
7.5万km
7件
160~220万円
200万円
19%
パナメーラS14,010,000円
6.3万km
3件
240~310万円
275万円
20%
パナメーラ4S14,620,000円
5.7万km
8件
200~300万円
255万円
17%
パナメーラGTS15,710,000円
6.9万km
17件
300~450万円
365万円
23%
パナメーラターボ21,070,000円
6.8万km
3件
270~310万円
300万円
14%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【10年後の残価率/平均買取額】

19%/279万円

車の10年落ちの残価率は大体20%が平均的な値であり、パナメータの10年後のリセールはほぼ平均的な数値です。

例えば新車で購入して10年保有していた場合、グレードにもよりますが毎月5~10万円の価値を失っていたことになります。

そう考えると長期で保有はせずそこそこのところで売却した方が良いのがわかりますね。

***

以上が経過年数別に見たグレード毎のリセール(残価率)でした。

結果をまとめたのが下記になります。

 

経過年数別リセールのまとめ

経過年数別のリセールをまとめます。

経過年数
モデル
残価率/買取額
パナメーラ
残価率/買取額
スポーツツーリスモ
R2/8:971系後期にマイナーチェンジ
3年落ち/R1年
971系前期
69%/1042万円
★★★☆☆
64%/1136万円
★★★☆☆
5年落ち/H29年
971系前期
52%/796万円
★★★☆☆
未発売
H28/7:971系にフルモデルチェンジ
7年落ち/H27年
970系後期
27%/388万円
★☆☆☆☆
未発売
H25/4:970系後期にマイナーチェンジ
10年落ち/H24
970系前期
19%/279万円未発売

マイナーチェンジがあるにはしろ、3年落ちから70%スタートなのでそこまで高いリセールバリューではないです。

年式やモデルチェンジ、走行距離の影響を大きく受ける車種なので、リセールを重視するなら同一モデル内での売買がおすすめ。

次に、1年毎のリセール(残価率)の違いを見ていきましょう。

 

リセールはいつ大きく落ちるのか

リセールバリューが毎年どの様に落ちていくのかを「パナメーラ・パナメーラ4」で調べました。

モデル
(平均走行距離)
平均買取額
(前年比)
当年もの/971系後期データなし
1年落ち/971系後期データなし
R2/8:971系後期にマイナーチェンジ
2 年落ち/971系前期
(2.1万km)
900万円
3年落ち/971系前期
(1.7万km)
930万円
(+30万円)
4年落ち/971系前期
(3.2万km)
720万円
(−190万円)
5年落ち/971系前期
(6.4万km)
620万円
(−100万円)
H28/7:971系にフルモデルチェンジ
6年落ち/970系後期
(3.6万km)
480万円
(−140万円)
7年落ち/970系後期
(4.6万km)
380万円
(−100万円)
8年落ち/970系後期
(6.1万km)
360万円
(−20万円)
9年落ち/970系後期
(5.6万km)
340万円
(−20万円)
H25/4:970系後期モデルにマイナーチェンジ
9年落ち/970系前期
(6.7万km)
220万円
(−120万円)
10年落ち/970系前期
(7.5万km)
200万円
(−20万円)
大きく落ちているところを赤字にしています。
基本的には、
  • モデルチェンジ
  • 走行距離が増えた年

に大きくリセールが落ちています。

特に輸入車は同一モデル内でも高年式では値動きが激しかったりして、保有が長いとどんどん価値を失う車もあります。

ある程度年数が経過すると値動きも落ち着きますが、特に高年式ではリセールは走行距離や状態に大きく左右されると覚えておきましょう。

***

リセールバリューのポイント

パナメーラのリセールのポイント

ここからはパナメーラを購入する際のリセールに関わるポイントを紹介します。

まずは色です。

リセールバリューの高い色

色によるリセール差をオークション相場より調べました。結果は下記の通り。

台数/走行距離平均価格
シロ・パール14台/3.7万km771万円
クロ10台/2.2万km817万円
グレー3台/2.9万km739万円
アオ1台/4.2万km600万円

※971系パナメーラ・パナメーラ4にて n=28

走行距離の違いはありますが、クロが最もリセールが高い色になります。

しかし人気ではシロとパールホワイトも負けておらず、走行距離を勘案するとほぼ同レベルのリセールだとも言えます。

その他の色はリセール的にはやや厳しい結果となっているので、やはり高級車であればあるほど色はシロかクロを選ぶべきです。

 

リセールの高いオプション

細かな装備まで確認できていませんが、

  • スポーツクロノパッケージ(313,000円)
  • パノラマルーフシステム(351,000円)

必ず高く評価されます。

またコンフォート機能として、シートヒーターやシートベンチレーションもおすすめの装備です。

その他音響システムで、

  • BOSEサウンドシステム(236,000円)
  • ブルメスターサウンドシステム(1,123,000円)

などもありますが、プラス評価にはなるもののかけた費用ほどプラスにはなりません。

お金をかける部分として、音響の優先順位はやや低めです。

まずはスポーツクロノとパノラマルーフが優先、次はアルミホイールなど見た目の部分が評価されやすいと言えます。

 

リセールの高い中古車の選び方

パナメーラの中古車の選び方

パナメーラは今後モデルチェンジせずフル電動化され、タイカンに吸収されるとの話もあります。

そうなると仮定した場合、現行モデルの特にGTSグレードなんかはかなり価値が落ちにくくなると予想します。

ベストなのは今の後期モデルですが、前期モデルでも可能性はあり、970系はおそらく下がる一方だと予想。

とにかくEハイブリッドではなく、フル内燃機関のガソリンモデルがおすすめ。

高年式なのでそこそこ値段は張りますが、今後の状況を見据えるとリセールが落ちにくくなる1台になるかもしれません。

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【中古車査定士が解説!】車を高く売る方法とおすすめの買取サービス

ディーラーの下取りと中古車買取サービスを比較した場合、90%以上の確率で10万円以上、中古車買取サービスの方が高い買取額が出ます。

アシスタント
サポート
中には100万円以上差が出る場合もあり、下取りにお任せは非常にもったいないケースが多いですよ。

しかしどこに査定を依頼すれば安心して、車が高く売れるのか、色々わからなかったり不安なことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は中古車査定士の筆者が自分の車を売る際にも使う買取サービスを紹介するので、車の乗換えや売却の際の参考にしてみてください。

すぐに車を手放せる人向け:効率と価格を両取り「オークション形式」

車をすぐに手放せる人(1ヵ月以内に売却可能)は、手間をかけずに高値で売却できる「オークション形式」の売却がおすすめです。(無料)

「オークション形式」とは、最初に1度の査定をして、そのデータに対し複数の業者がWeb上でオークション形式で入札してくる方式のこと。

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オークションの結果が安かった場合は、無料でキャンセルもできます。

そんなオークション形式で車を売る際の筆者のおすすめはユーカーパックというサービスです。

ユーカーパックは、業界最大規模の約8,000店の中古車店が加盟しており、専門査定士による写真撮影等で車が高く売れるというのが特徴です。

サービスの流れを簡単に紹介します。

車の内容と連絡先を記載して査定を依頼する
査定担当者より査定日時の連絡がくる
自宅等で車の査定を受ける
査定結果を元にオークションの設定をする
Webオークションが開催(マイページより確認)
結果に対し売却する・しないを検討する(約3日)
売却する場合は10日以内に車を引き渡す
売却しない場合はサービス終了

査定を依頼してから、結果が出るまでがかなりスピーディなのも特徴の一つ。

それでありながら、一括査定で10社以上と細かく交渉した価格の「上位1位〜3位レベル」の価格が出るので、かなり効率の良い売却方法です。

注意点として、売却する場合は10日以内に手放す必要があるので、車を手放せるタイミングを自分でコントロールして依頼するようにしましょう。

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まとめ

以上、「ポルシェ/パナメーラのリセールバリュー」についての解説でした。

セダンということもあって、比較的リセールの落ちは早い車にはなりますが、それでも特性を掴めば上手に乗りこなすこともできるでしょう。

本記事はここまでとなります。


車のリセールバリューに興味がある方は、他の記事も参考にしてみてください。

良いカーライフを。

≫【関連記事】リセールバリューの高い車を全車種の中からランキングで紹介(2022年最新版)

≫【関連記事】リセールバリューの高い輸入車ランキング

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